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巧いレフティーから「変わらないといけない」。長崎総科大附MF別府史雅は泥臭く戦い、優勝に貢献:長崎

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長崎総合科学大附高MF別府史雅はボランチの位置で奮闘し、優勝に貢献

[6.11 インターハイ長崎県予選決勝 長崎総合科学大附高 3-0 長崎日大高 トラスタ]
 
 自分と向き合い、変えてきた考えとプレースタイル。長崎総合科学大附高のMF別府史雅(3年=ルーヴェン福岡FC出身)は自分のできることを全うし、17年以来となるインターハイ出場に貢献した。

 別府は1年時の選手権でゴールも決めている技巧派のMFだ。テクニカルなプレーで違いを生み出すレフティーとして、1年時から注目されてきた。だが、「怖かったですね、それ以上のことをやらないといけないと」。結果、キレイに、キレイにプレーしようとしてしまい、チームで求められることができていなかった。

 昨年度は選手権に届かず、年明けの新人戦は初戦敗退。別府はある遠征で小嶺忠敏監督から厳しい言葉を受けたのだという。それが「変わらないといけない」と思うきっかけに。現在は「小嶺先生から、自分のできることをちゃんとやれとか、派手なことをやらなくて良いから、と言われて」意識したことが表現されている。

 まずボランチとしてディフェンスから試合に入り、実直にセカンドボールを回収。その上で持ち味の左足の展開力やシュートなどを発揮している。変わるきっかけとなった遠征後も、小嶺監督から都度助言を受けながら考え方やプレースタイルを変化。「勝たせないといけない」「良いプレーをしなければいけない」とやや力が入ってしまっていた以前から、今は「目立たなくても良いからチームに貢献する」と変わり、よりチームに貢献できている印象だ。

 背番号20は兄、MF別府尊至(現九州産業大)が長崎総科大附時代に背負っていた番号だ。「20はお兄ちゃん、尊至が20だったので。電話した時に『オマエは20付けろと言われたので20付けています」という20番を背負って奮闘。全国大会の登録人数は17人となる見込みで番号の変更が必要だが、別府はチームのために走り、戦って、全国8強入りした兄を超える。

(取材・文 吉田太郎)
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