beacon

後半起用で攻撃加速させたMF川辺駿「彰悟くんに感化された」

このエントリーをはてなブックマークに追加

日本代表MF川辺駿(広島)

 日本代表MF川辺駿(広島)が12日、オンライン取材に応じ、キリンチャレンジカップ・セルビア戦(○1-0)を振り返った。ボールを保持しながらもチーム全体が停滞感に包まれていた前半から一転、川辺の入った後半は攻撃が一気に活性化。ハイパフォーマンスの背景には、ベンチから戦況を見つめていた前半の準備があったという。

「今までとは違ったレベルの高い相手で、強度の高い中、前半から競り合いや力強さが全然違った。自分が入ったらそういう部分で負けないようにしようと思っていたし、外から見ていたぶん自分だったこういうプレーがしたい、こういうプレーが良いと思いながら見ていた。後半頭から出場したが、見ていたからこそ空いているスペースやしないといけないプレーを整理できていた」。

 そう振り返った川辺にとって、とりわけ大きな刺激となったのはDF谷口彰悟(川崎F)のプレーだった。序盤からセルビアの屈強なFWに対等以上に渡り合い、国内組でも欧州の基準で戦えるというところをこれ以上ない形で表現していたCBに対し、「彰悟くんが良いプレーをしていたので感化されたというか、国内組もやらないといけないと思わされた」という。

 その結果、投入されたばかりの後半3分には川辺も絡んだ右サイド攻撃からCKを獲得し、ここから先制点を獲得。その後も川辺のゲームメイクから前線に良い形でボールが入る回数が増え、ボールロストの減少により相手陣内でプレーする時間も長くなり、チームはセルビアをハーフコートに足止めすることに成功した。

「自分たちで落ち着かせないといけない部分を自分が入ってできていた部分もあるし、どこが空いているかを見ながらプレーできたのでよかった。相手が強くプレッシャーをかけてくる中で来たら剥がそうと思っていたし、来ていないならターンしてできるだけ前につけていくことをしていきたかった。そういう部分で良かったと思う」。そう自身のプレーを評価した川辺は「チームが勝てたのでそれが一番良かった」と笑顔を見せた。

 また試合後にはピッチ内でMF守田英正(サンタクララ)と話し合い、さらにイメージのすり合わせを行っていた様子。「ボランチがいいポジションを取れれば、周りが下がって来ることなく、より自分たちが得意な場所で得意なプレーをすることが増える。つながりやバランスが非常に良かった」と“同い年”ダブルボランチの関係性にも手応えを語った。

(取材・文 竹内達也)
●カタールW杯アジア2次予選特集
●カタールW杯各大会予選一覧

TOP