[6.15 EURO F組第1節 ハンガリー0-3ポルトガル ブダペスト]

　欧州選手権(EURO2020)は15日、グループリーグ第1節を行い、F組では前回王者のポルトガル代表がハンガリー代表を3-0で下し、「死の組」初戦を白星で飾った。19日の第2節でポルトガルはドイツ、ハンガリーはフランスと対戦する。

　立ち上がりからハンガリーを押し込むポルトガルは前半5分、MFベルナルド・シウバのスルーパスに反応したFWディオゴ・ジョタが左足ミドルを放つが、GKがセーブ。同19分にはDFペペのロングフィードにFWクリスティアーノ・ロナウドが抜け出し、フィニッシュまで持ち込んだが、オフサイドの判定だった。

　ハンガリーの首都ブダペストで行われた試合には満員の観客が詰めかけ、ホームチームを後押しする。ハンガリーは劣勢ながらも粘り強く耐え、試合は0-0のまま推移。ポルトガルは前半43分、MFブルーノ・フェルナンデスの左クロスをジョタがヒールで流し、ゴール前に走り込んだC・ロナウドが右足で合わせたが、シュートはクロスバーを越え、前半はスコアレスで折り返した。

　後半も攻めるポルトガル、守るハンガリーという構図は変わらない。後半2分、ブルーノ・フェルナンデスの右CKにペペが頭で合わせるが、GKペーテル・グラーチがビッグセーブ。大声援を受けるハンガリーは守備からリズムを作り出し、後半5分にはFWアダム・サライが強烈な右足ミドルを放った。

　11人全員で守るハンガリーを攻めあぐねるポルトガル。後半23分、一瞬の隙を突いてブルーノ・フェルナンデスが右足でミドルシュートを狙うが、これもグラーチの好セーブに阻まれた。一方、少ないチャンスで一発を狙うハンガリーは後半35分、DFロイク・ネゴのパスに抜け出したFWサボルチ・ショーンが左足でゴールネットを揺らすもオフサイドの判定。20歳の新星が千金弾かと思われたが、幻の決勝点となった。

　ヒヤリとさせられたポルトガルにさらに幸運の女神が微笑む。後半39分、途中出場のFWラファ・シウバのクロスが相手選手に当たってこぼれると、DFラファエル・ゲレイロがゴール正面から狙った左足のシュートもDFに当たってコースが変わり、転々とゴールネットに吸い込まれた。

　ようやく均衡を破ったポルトガルは直後の後半41分、ラファ・シウバがPA内でDFビリ・オルバンに倒され、PKを獲得。これをC・ロナウドが大ブーイングの中、豪快にゴール右隅に蹴り込み、2-0と勝利を決定づけた。

　歴代最多5大会連続のEURO本大会出場を果たしたC・ロナウドはこれで史上初となる5大会連続ゴール。大会通算10ゴールはミシェル・プラティニ氏を上回る歴代最多の新記録となった。C・ロナウドは後半アディショナルタイムにも3-0とするダメ押しゴールを決め、大会通算11ゴールに記録を伸ばし、勝利に花を添えた。

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