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満を持して岩渕真奈に10番を託した理由…高倉監督「彼女の成長を待っていた」

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8番から10番に背番号が変更となったFW岩渕真奈

 日本サッカー協会(JFA)は18日、東京五輪に臨む日本女子代表(なでしこジャパン)メンバー18人を発表した。会見で18人の名前を読み上げた高倉麻子監督は選手名と合わせて背番号も発表。10番はFW岩渕真奈(アーセナル)が背負うことになった。

 今月10日に行われたウクライナ戦、13日のメキシコ戦はFW籾木結花が付けていた背番号10を28歳のエースが引き継ぐことになった。高倉監督は「なでしこジャパンの象徴的な10番と言えば、やはり澤さんになってくると思う。彼女のあとに10番を背負う選手というのは私の中でとても重い意味があると感じていて、発足当時から岩渕はその候補の一人ではあった」と語る。

 11年の女子W杯優勝、12年のロンドン五輪銀メダル、15年の女子W杯準優勝と、なでしこジャパンの黄金時代を引っ張ってきた澤穂希さんの引退後、なでしこジャパンの10番は主にFW永里優季やMF阪口夢穂、籾木らが引き継いできた。

「岩渕選手が持っているパフォーマンスや潜在能力を含め、人間的にも10番を託すなら成熟したときだなと思っていた」。そう明かした高倉監督は「意図的に8番という番号を背負ってもらいながら、彼女の成長を待っている中で、ここしばらくのパフォーマンスや、彼女の合宿中の言動で強い自覚を感じた。今、10番を託してもしっかり責任を果たしてくれるなと感じた」と決断した。

「若いころから注目や期待を一身に受けて、心の内側を考えたら、苦しい部分もいっぱいあったと思う。焦りや責任感、うまくいかないことを自分の中でうまく処理できるようになったのではないかと思う。それをグラウンド上でパフォーマンスとして発揮できるようになったところを彼女の成長として感じている」

 満を持して託したエースナンバー。指揮官は「この東京五輪という大きな舞台で、彼女がチームの浮き沈みを背負って立つぐらいの気迫で、10番を背負ってグラウンドで躍動してくれることを強く期待している」と力を込めた。

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