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“相模のロッベン”FW森田青流が個で守りこじ開け、決勝ゴール:神奈川

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東海大相模高のレフティードリブラー、FW森田青流は決勝点をマーク

[6.19 インターハイ神奈川県予選準決勝 東海大相模高 2-1 横浜創英高]

 “相模のロッベン”が、東海大相模高に全国切符をもたらした。後半9分から出場した左利きのドリブラー、FW森田青流(3年=バディーSC出身)はショートカウンターなどから鋭い仕掛けを連発。そして、1-0の後半33分には味方のクリアを拾うと個で横浜創英高DFを攻略し、貴重な追加点を挙げた。

 チームのエース格だが、4-2-3-1から4-3-1-2へのシステム変更と、後半に違いを生み出すことを期待されて、今大会はスーパーサブ起用。この日も「自分は個人技しか無いので、(パスワーク中心の)前半とは違う攻撃スタイルでかき回せたのは良かった」と振り返ったように、相手が疲れた時間帯での高速ドリブラー投入は大きな効果があった。

 有馬信二監督は森田の良さについて、「トリッキーなドリブルでしょうね。足首が柔らかいですし、股関節も柔らかいので。その代わり普通の屈伸は硬いけれど、プレーはストップが利く。分かっていても止められない切り返しがあるので、そこはかなり武器でしょうね」と説明。全国大会へ向けて起用法はまた変わってくるかもしれないが、「連戦になればなるほど良いタイプ」(有馬監督)というドリブラーは、インターハイでも大いに活躍が期待できそうだ。

 すでにJ1、J2の計3クラブに練習参加。「ドリブルはプロの練習にも参加して出せていたので、準決勝で出せて嬉しかったです」というドリブルはプロの世界で勝負するための武器だ。一方で、シュートや右足クロスなどを課題として持ち帰ってきたが、大一番でゴールを決めたことで一つ成長も示して見せた。

 オランダ代表やバイエルン(ドイツ)などで活躍したFWアリエン・ロッベンが憧れの存在。自身の武器でもあるしなやかさや推進力、強烈な左足を持つロッベンのように「カットインからのシュートをどんどん狙ってゴールを量産していきたい」と意気込んでいる。インターハイは自身にとって初の全国舞台だが、「(緊張もあるが)自分の持ち味を出していきたい」という森田が、この日のように仕掛けてゴールを破る。

(取材・文 吉田太郎)
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