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予選直前から主将とCBに挑戦。山梨王者・帝京三を支えたDF白鳥稜汰主将

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帝京三高を支えたCB白鳥稜汰主将

[6.20 インターハイ山梨県予選決勝 帝京三高 2-1(延長)韮崎高]

 優勝校・帝京三高を支えたのは、ほとんど例が無いという地元・山梨出身の主将だった。CB白鳥稜汰(3年=Uスポーツクラブ出身)はインターハイ予選開幕前に主将に就任。気持ちを全面に出すところや、賢く、チームを好転させる力を持つ白鳥の下でリスタートを切った帝京三は、安定感を増した攻守で接戦を勝ち抜き、頂点に立った。

 チームを鼓舞する力を持つ前主将の左SB安原太洋(3年)とともにチームをまとめる白鳥は、自身の成長も感じているようだ。「(当初は仲間たちが)付いて来てくれるのかという不安があったんですけれども、いざ始まってみると、頼ってくれたり、そういうところで自分がやらないといけないという責任も出たので、自分の成長にも繋がる良いことかなと思っています」。結果も出たことでまた一つ成長する大会になった。

 白鳥はこの1か月間でもう一つ新たな挑戦をスタートしていた。元々ボランチだったが、このインターハイ予選からCBへコンバート。ポジションが後ろに下がったことで、新主将はより視野広く、仲間に気を配りながらプレーすることもできた。

 CB岩川アレクシス駿(3年)とのコンビは終始安定。「もう一人の方(岩川)が空中戦強くて、僕はカバーみたいな形なんですけれどもチャレンジアンドカバーをやれている。(かなり相手の攻撃を防いでいたが、)自分がやらないといけないという意識、ボランチの時にこぼれ球を拾うことだったり意識していたので、一歩先に行けたのかなと思っています」。先制点の起点になるなど、CBとしてのチャレンジも成功させた。

 その白鳥について相良和弘監督は、「白鳥があそこに入ったのはデカイよ」。また、これまでは個性的な県外選手がリーダーを務めることが多かったチームで、リーダーとしての役割を果たした白鳥を評価していた。

 白鳥はスタンドの仲間たちに感謝。「やっぱり、自分たちだけじゃないという気持ちがあって、点決めるだけじゃなくて、一個一個のプレーであれだけ鼓舞してくれると中でやっていても気合が出てきます」。インターハイでは「壁を自分たちの代で越えられたらと思っています」。より信頼されるリーダー、CBとなって全国に臨み、仲間たちとともにベスト16の壁を超える。

(取材・文 吉田太郎)
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