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プリンス関東で示した技術力と賢さ。東京Vユースは初先発の158cmMF小高大知が司令塔欠場のピンチ救う

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東京ヴェルディユースは158cmMF小高大知が攻撃にリズムをもたらした

[6.27 高円宮杯プリンスリーグ関東第7節 山梨学院高 2-5 東京Vユース 山梨学院和戸G]

 東京ヴェルディユースは、Aチーム初先発の158cmMF小高大知(2年)がアンカーの位置で特長を発揮。逆転勝利に大きく貢献した。

 この日先発予定だったU-17日本代表候補MF西谷亮主将(3年)が、2日前のトレーニングで負傷して欠場。代役として白羽の矢が立ったのが、小高だった。本来シャドーを本職とする小高だが、直前のJユースカップで、U-17チームのアンカーとして先発出場。「Jユースでも非常に良いパフォーマンスができていたので、そうなったら彼で行こうと」という中後雅喜監督に指名され、この日のピッチに立った。

 登録158cm、47kgと小柄だが、止める・蹴るの技術力の高さと賢さが魅力。「身体も小さいし、相手とのフィジカルを考えたら、少しでも判断が遅れたら潰されるのがあると思っていたので、それだけは無いようにしようと思って。あとは簡単に後ろの方でははたきながら、前に行った時に良いところに出すことを意識していました」。

 前半、東京Vユースは中央へのパスの判断がやや遅れ、中盤で潰されるようなシーンもあった。だが、精力的に、また勇気を持って相手2トップの間に顔を出す小高が受けてさばき続けたことで不要なロストが減り、良い形でボールを受けた前線の選手たちが次々と仕掛けていく。

 一時は0-2となったものの、そこからは一方的な展開へ持ち込み計5得点。小高は余裕あるパスワークの中心となっていた。中後監督も「(フィジカルの強度やより賢さを求められる中、)非常にたくましくなってきた。今日は本当に良くやってくれました」と賞賛する内容。相手に触られないように賢くプレーし、勝利に貢献したが本人はよりレベルアップすることを誓う。

「そこまでガッと来る感じではなかったので、いつもよりは時間やスペースがあったので落ち着いてプレーできました。(ただし)失うところとかまだあるから、改善していかないといけない」

 世代屈指の司令塔、西谷のポジションを脅かすためにはまだまだやるべきことがある。「(現時点で)亮君が戻ってきたら亮君に敵わない。その中でも試合に出られるようにしていきたい。自分は亮君よりも全然フィジカルがないしだけど、技術のところとかで自分もアピールしていければ良い」。課題を改善する一方、やはり自分は技術で勝負。そのために日常から磨き続け、チームの勝利のためにその武器をまたピッチで表現する。

(取材・文 吉田太郎)
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