beacon

「1タッチで打つ」「見えたら打つ」。山梨学院FW茂木秀人イファインが公式戦3試合連続2発!

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半10分、2点目を決めた山梨学院高FW茂木秀人イファイン

[6.27 高円宮杯プリンスリーグ関東第7節 山梨学院高 2-5 東京Vユース 山梨学院和戸G]

 2-0からの逆転負けでヒーローになることはできなかったが、山梨学院高FW茂木秀人イファイン(3年=FC東京U-15深川出身)が2ゴール。怖いストライカーへ変貌しつつあることを結果で示した。

 茂木は関東大会予選決勝(対韮崎高)と関東大会1回戦(対西武台高)で2試合連続2ゴール。これまでは良い形でボールを受けても一つ持ちすぎてシュートできないことが多く、プリンスリーグ関東では開幕から無得点。技術力の高いFWは、しっかりとDFのマークを外してから打とうとし過ぎていた。

 だが、「どんどんシュートを打って行こう」という心構えで臨んでいる現在は、その姿勢がゴールに繋がっている。この日は、前半44分に先制点。右クロスが頭上を越えたが、直後に左サイドからの落としを受けるとダイレクトで右足を振り抜く。

「チームを助けたいという思いで。ファーが結構空いていたので、そこ見えて打ったら良いコースに入った」。相手にボールを握られる中、山梨学院はなかなかシュートまで持ち込むことができていなかったが、対角への難易度の高いシュートを決めて1-0。高いシュート意識とシュートセンスによって、見事に1チャンスで仕留めて見せた。

 さらに後半10分、左中間でボールを受けると強引に右足シュート。「当たっても良いから、という気持ちで打ちました」という一撃はDFに当たってコースが変わり、ゴールへ吸い込まれた。

 下級生時からその推進力や技術力の高さを注目されていたが、なかなか結果を残すことができていなかった。プロ入りを目指してスタートした今年もゴールから遠ざかり、十分な評価を勝ち取ることができず。それでも、「(長谷川大)監督からは『1タッチ、1タッチ』、『(ゴールが)見えたら打て』と練習から言われて、できてきたのでこういう結果に繋がっているのかなと思います」。元々持っている力は高校トップレベルだけに、覚醒中のストライカーが今後どこまで得点を量産できるか注目だ。

 プロ志望の茂木だが、先輩MF広澤灯喜がポルトガルのポルティモネンセU-23チームへ進んだことで海外への興味も持ち始めている。「環境とか凄く良いと聞いているので」。まずは結果を残し続けて評価を勝ち取ること。この日も敗れているだけに、自身のゴールでチームを勝たせることを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●高円宮杯プリンスリーグ2021特集

TOP