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両守護神が躍動!スペインがPK戦で10人のスイスを振り切り4強へ

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スペイン代表がPK戦の末、4強入りを決めた

[7.2 EURO準々決勝 スイス1-1(PK1-3)スペイン サンクトペテルブルク]

 欧州選手権(EURO2020)は2日、準々決勝を行い、スペイン代表スイス代表が対戦した。試合は1-1のまま延長戦でも決着が付かず、PK戦に突入。PK3-1でスペインが競り勝ち、2大会ぶりのベスト4進出を決めた。6日の準決勝ではベルギー対イタリアの勝者を対戦する。

 A組3位でグループリーグを突破したスイスは決勝トーナメント1回戦で優勝候補のロシアW杯王者・フランスをPK戦の末に下し、初の8強入り。しかし、この日はMFグラニト・ジャカ(アーセナル)が累積警告で出場停止ということもあり、これまでの3バックではなく、4バックでスタートした。

 一方、グループリーグ序盤は2試合連続引き分けと出遅れたスペインも、大会直前に新型コロナウイルス陽性が判明したMFセルヒオ・ブスケツ(バルセロナ)が復帰したグループリーグ最終戦のスロバキア戦で5-0と大勝し、決勝トーナメント1回戦ではロシアW杯準優勝のクロアチアを延長戦で撃破。2大会ぶりのベスト8に駒を進めてきた。

 ともに苦しみながら勝ち上がってきた両チームの対戦は前半8分に動く。スペインはMFコケ(アトレティコ・マドリー)の右CKがファーサイドに流れると、PA手前のDFジョルディ・アルバ(バルセロナ)が左足を一閃。強烈なミドルシュートがMFデニス・ザカリア(ボルシアMG)の足に当たってコースが変わり、ゴールネットを揺らした。

 出場停止のジャカに代わって先発したザカリアの不運なオウンゴールで先制を許したスイスをさらにアクシデントが襲う。前半23分にFWブレール・エンボロ(ボルシアMG)が負傷交代。誤算続きの展開の中、前半34分にはMFジェルダン・シャキリ(リバプール)の右CKからDFマヌエル・アカンジ(ドルトムント)がヘディングシュートを狙ったが、クロスバーを越えた。

 1点ビハインドで折り返した後半11分、スイスはDFリカルド・ロドリゲス(トリノ)の左CKにザカリアがヘディングで合わせるが、わずかにゴール左へ。徐々に攻勢を強めていくと、後半23分、スペインは最終ラインでDFエメリク・ラポルト(マンチェスター・C)のクリアが味方のDFパウ・トーレス(ビジャレアル)に当たってゴール前にこぼれる。これを拾ったMFレモ・フロイラー(アタランタ)のラストパスからシャキリが利き足とは反対の右足でゴール左隅に流し込んだ。

 1-1の同点に追いついたスイスだったが、後半32分、フロイラーがFWジェラール・モレノ(ビジャレアル)に対する危険なスライディングタックルで一発退場。残り時間、10人での戦いを余儀なくされた。それでもスペインに追加点を許さず、1-1のまま90分が終了。試合は両チームにとって2試合連続となる延長戦にもつれ込んだ。

 延長戦は数的優位に立つスペインが押し込む時間が続く。延長前半6分、ジョルディ・アルバの左足ミドルはGKヤン・ゾマー(ボルシアMG)が好セーブ。同11分のモレノのシュートも至近距離でゾマーのビッグセーブに阻まれ、同13分にはFWミケル・オヤルサバル(ソシエダ)の左足ミドルがゾマーに横っ飛びで弾き出された。

 スペインの攻勢が続くが、延長後半5分、ジョルディ・アルバのマイナスのクロスに合わせたMFマルコス・ジョレンテ(アトレティコ・マドリー)のシュートはリカルド・ロドリゲスがブロック。一方的に押し込みながら2点目を奪えず、試合はPK戦に突入した。

 PK戦では先攻・スペインの1人目、ブスケツが左ポストに当てる失敗。後攻のスイスも2人目のDFファビアン・シェア(ニューカッスル)がGKウナイ・シモン(ビルバオ)にセーブされ、1-1のタイに。3人目はスペインのMFロドリ(マンチェスター・C)がゾマーに、スイスのアカンジがシモンにそれぞれ止められた。

 4人目は先攻のスペインがモレノが成功したのに対し、スイスはMFルベン・バルガス(アウクスブルク)のキックがクロスバーを越えてしまう。最後はスペイン5人目のオヤルサバルが決めて勝負あり。PK3-1で競り勝ったスペインが準決勝進出を決めた。

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