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負傷は影響なし? 東京五輪への決意語ったDF冨安「セリエAでやっているんだという自信を持って」

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DF冨安健洋(ボローニャ)

 U-24日本代表のDF冨安健洋(ボローニャ)が東京五輪に向けた合宿初日の5日、オンライン取材に応じた。6月の活動は右膝の負傷のため途中離脱となったが、「しっかり休みましたし、いろんなトレーナーさんに会って、怪我を治すことができたので良い状態で入れている」と万全を強調した。

 冨安は今年6月、地元福岡で行われたU-24ガーナ戦で58分間プレーした後にチームを離脱。その後は約1か月間にわたるオフに入った。「普段よりも家族と過ごす時間が多かったのでリフレッシュできた。最初の1週間はサッカーのことを考えず、頭を休ませることができたと思う」。地元で過ごしながらビッグイベントに向けて英気を養っていたという。

 セリエAのボローニャで着実な成長を遂げ、欧州カップ戦出場が続くアタランタやプレミアリーグの強豪トッテナムからの関心が報じられている22歳。すでにA代表でも圧倒的な地位を築いており、五輪本大会でもオーバーエイジ選手と同様の存在感を示すことが期待される。

「自分もセリエAでやっているし、世界的に見てもレベルの高い環境でやっているので、気負うことなく、自分もセリエAでやっているんだという自信を持ってプレーできればと思う」。高いレベルの日常で得たものを臆せずぶつけていく構えだ。

 ともにセンターバックを組むことが予想されるのは、ともにセリエAでプレーしているオーバーエイジのDF吉田麻也(サンプドリア)だ。

「A代表でもずっと横で組ませてもらっているし、そういう先輩が五輪にきてくれて嬉しく思っている」。冨安はそう前向きに受け止めつつ「麻也さんに頼ってばかりではなく、麻也さんを超える存在が出てこないと今後の日本サッカーを考えるとダメだと思うので、いいものを吸収しながらそういう存在になっていければと思う」と力強い決意も語った。

 冨安にとって、世界大会は2017年のU-20ワールドカップに続いて2度目の経験。「あの大会自体には良い印象を持っていない。やられた印象のほうが強く残っている」と述べたように、決勝トーナメント1回戦ベネズエラ戦(●0-1/延長)では自身の競り合いからヘディングシュートを決められるなど、悔しい記憶として残っている。

 奇しくも、今回も初戦の相手は南アフリカとなった。前半7分に自身のオウンゴール気味の失点でビハインドを負ったことにも触れた冨安は「成長した姿を見せたいと思っているし、あの時は初戦で勝ったからこそ決勝トーナメントに上がれた(1勝1分1敗でグループリーグを突破した)と思うので、初戦をしっかりと戦っていきたい」と力を込めた。

 そうして迎える五輪本大会、目標はもちろん「金メダル」だ。

「チームとして金メダルの目標を掲げているので、金メダルという目標に向けてピッチの上で貢献できればと思っている」。

 そのためには、まず壮行試合として行われるキリンチャレンジ杯2試合にフォーカスする冨安。「1mのところ、1秒の感覚のずれはあると思うので、できるだけ詰めていくことをやっていきたいし、個人的にはここにいられるのが当たり前じゃないと思っている。ここにいられることに感謝をして、ピッチの上で表現できればと思う」。本大会に通用する守備網を築くべく、細かい意思疎通を図っていくつもりだ。

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