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「麻也選手から『キャプテンをやることで…』と言われた」。中山雄太の思い

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DF中山雄太(ズウォレ)とDF吉田麻也

 U-24日本代表のMF中山雄太(ズウォレ)がオンライン取材に応じ、“キャプテン”についての心境の変化に言及した。年代別代表として東京五輪を目指してきたU-24世代の中で、これまで長くキャプテンマークを巻いてきたのは中山。今大会はオーバーエイジ枠で加わっている吉田麻也(サンプドリア)が主将を務める。

 以前から「キャプテンマークを巻いても、巻いていなくても、僕自身がやることは変わらない」と語っていたが、やはり感じ方や見え方に多少の変化はあったようだ。

「巻いていた頃のことを考えると、やることは変わらないというのと同時に、責任感やいろいろなものがプラスされてあったのだなと、今思うとそう感じるところがすごくある」

 6月にOA枠として吉田がチームに合流した時に、「麻也選手から『キャプテンマークを巻くことや、キャプテンを任されることでいろいろな経験をすることもあるだろう』と話された」とも言う。実際、年代別代表がその年代でキャプテンとして荒波をくぐりぬけることで得られるものがあることも、中山は気づいているようだ。

 それらを踏まえて、「チームのことを考えると、麻也選手が巻くことで変わってくることが見えたり、僕も巻かないことでチームのことが見えたりする」と言う。一方で、ランニングで先頭を走ることは以前と変わらない。一番外側を取る心がけも変わらない。意識はつねに高い。

 今回はポジションにも本格的な変化がある。左利きの守備的ユーティリティーとして、ボランチやセンターバックなどをこなしてきたが、左SBとして起用される見込みが高まっている。

「もちろん任されたポジションはどこでもできるようにしたいし、今の意識でいえば、SBでのプレーも楽しみにしている。ボランチのこだわりもあるが、SBもやれるようになるというのは、サッカーの流行や進化に対して挑戦できるという面でも楽しさはある。簡単な道ではないが、自分自身成長するということも踏まえ、ポジティブな捉え方へ変化してきている」

 目の前にある五輪本番。そしてその先まで期待されている中山にとって、勝負と成長の1カ月がスタートしている。

(取材・文 矢内由美子)
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