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J2で相次いだ“危険な行為”…JFA審判委も課題認識「一番重要な使命は選手の安全を守ること」

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 日本サッカー協会(JFA)は9日、今年度の第3回レフェリーブリーフィングをオンラインで開催した。審判委員会の扇谷健司Jリーグ審判デベロプメントシニアマネジャーが出席し、J2リーグで相次いでいた「危険な行為」に関する判定を振り返った。

 J2リーグでは5月下旬以降、選手生命に関わる顔面を負傷するプレーが続発。扇谷氏はカードなし、あるいはイエローカードに終わった以下の3事例を示し、審判委員会としての課題を語った。

①J2第17節 ジェフユナイテッド千葉モンテディオ山形
 後半26分、千葉MF小島秀仁と山形DF山田拓巳が中盤で競り合った際、小島の肘が山田の顔面に直撃。そのまま山田はプレーを続けることができず、途中交代となった。小島は前半15分にすでにイエローカードを受けていたが、このプレーでも2枚目が提示されることはなかった。小島は試合後、故意ではなかったとして山田に謝罪したという。

②J2第15節 栃木SC松本山雅FC
 前半21分、松本のGK村山智彦がペナルティエリア内でボールをキャッチすると、遅れて飛び込んできた栃木MF山本廉のキックが村山の顔面に直撃。山本にはイエローカードが出された。村山はプレーを続行したものの、試合後にSNSを通じて「選手生命に関わる」と指摘。その内容がさらなる議論を呼んでいた。

③J2第17節 ザスパクサツ群馬水戸ホーリーホック
 前半7分、水戸FW安藤瑞季がドリブルで相手DFをかわしてペナルティエリア内を攻め上がると、絶妙なタイミングで飛び出してきたGK松原修平と接触。ボールを収めた松原に安藤のスパイクが入っていたが、安藤にはイエローカードが出された。

 扇谷氏はこれらの事象を受けて「顔に腕や足が入っていくという非常に危険なシーン」とした上で「課題感として的確なジャッジができていたかは考えないといけない部分。われわれ審判員が課されている一番重要な使命は選手の安全を守ること。特に顔の付近は守ることができない。われわれとして的確な判定をする必要があると同時に、選手の皆さんも配慮ある行動が必要なのかもしれない」と振り返った。

(取材・文 竹内達也)
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