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静岡学園左SB野村海翔が2アシスト!「どこのチームにもいないような攻撃的なSBに」

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静岡学園高の左SB野村海翔は2アシストの活躍

[7.10 プリンスリーグ東海第10節 常葉大橘高 2-3 静岡学園高 常葉大橘高G]

 静岡学園高は台頭してきている一人、左SB野村海翔(3年=大阪市ジュネッスFC出身)が2アシストの活躍を見せた。前半、チームはボールを握って攻めているもののゴールを破るまでは至らず、逆に先制されてやや行き詰まるような感も。だが、アディショナルタイムに野村が縦突破からの絶妙なグラウンダークロスでMF高橋隆大(2年)の同点ゴールをアシストする。

「自分の特長であるクロスでアシストしたいというのは試合前から思っていたので、イメージ通りにできて良かったです。(FWの)持山にGKとDFの間に速いボールが欲しいと言われていたので、そこに出せば何か起こるかなと思って。狙い通り蹴れて良かったです」と野村。このアシストでチームに漂っていた重苦しい空気を吹き飛ばした。

 さらにプレースキッカーを務める野村は、後半14分に左CKからCB伊東進之輔(3年)の勝ち越しヘッドをアシスト。その後もセットプレーから素晴らしいボールを蹴り込むなど、相手にとって嫌な存在になっていた。

 野村は新チーム発足後、先発を務めていたが、プリンスリーグ開幕前にポジションを失っていた。プリンスリーグ序盤戦、5月のインターハイ予選で少しずつ出場機会を得ていたが、先発した同準決勝含めて結果を残すことができず。それでも、「決勝で途中からチャンスもらったんですけれども、ここでやらないと今後出れていけないなと気持ちが変わりました」。追撃ゴールを演出するなど勝利に貢献。それをきっかけに先発で活躍できるようになっている。

 得意とするスピードと相手のタイミングをズラして縦へ切れ込む動きをしっかり発揮すること。自信を持って自分の強みを出せば、それはどのチーム相手にも通用することをコーチ陣からも言われれていた。

 この日、その武器で2アシストしたことはまた自信に。だが、満足感はない。「自分の特長はクロスとかキックの精度なので、それを数多く出せば点に繋がるし、チームを救えると実感したことですし、もっとやっていかないとだめだなと思いました」。川口修監督から指摘されている守備面をより伸ばすことを考えている。

 守備力を磨く上で、静岡学園に在籍していることは好材料。「静学の選手はやっぱり巧いので、紅白戦から意識してやっていけば、他のチームの選手よりもクオリティが高いので(守備力を高めるためには)良いかなと思っています」。攻撃力秀でた仲間たちの中で課題を改善すること。2年生含めてライバルは多いが、本人はポジションを誰かに明け渡すつもりはない。

「最後まで自分のポジションを確立していきたいと思っていますし、自分の特長を出してどんどんアピールしていきたい。どこのチームにもいないような攻撃的なSBになっていきたい」。大阪市ジュネッスFC3年時に攻撃的なポジションからSBへ転向。「やることが多くて楽しい」というポジションでよりゴールを目指し、「どこのチームにもいないような攻撃的なSBに」なって白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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