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FAが公式声明、英首相も非難…PK失敗したイングランド代表3選手が人種差別の標的に

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PK戦で5人目のキッカーを務めたMFブカヨ・サカ

 12日、イングランドサッカー協会(FA)が人種差別に対する公式声明を発表した。

 イングランド代表は11日、欧州選手権(EURO2020)決勝でイタリア代表と対戦。前半2分にDFルーク・ショーのゴールで先制したイングランドだったが、後半22分にイタリアのDFレオナルド・ボヌッチに同点弾を許して1-1。拮抗した試合は延長戦でも決着がつかず、勝負はPK戦へと委ねられた。

 このPK戦では、イングランドの守護神GKジョーダン・ピックフォードが2本をセーブする活躍を見せるも、キッカーを務めたFWマーカス・ラッシュフォード、MFジェイドン・サンチョ、MFブカヨ・サカの3選手が決めきることが出来ず、2-3で敗戦。イングランドはEURO初優勝を逃していた。

 するとPKを失敗した3選手に非難の声が相次ぎ、SNS上で人種差別の標的となる事態が起きてしまった。イギリス『BBC』が12日に伝えたところによると、現在警察が差別について調査を開始している模様。イギリスのボリス・ジョンソン首相も「このイングランドのチームは、ソーシャルメディア上で人種差別的な罵倒を受けるのではなく、英雄として称賛されるべき。このようなひどい罵声を浴びせた者は、自らを恥じるべきだ」と非難した。

 FAも公式ツイッター(@FA)で声明を発表。以下のように人種差別への警告を行った。

「FAはあらゆる形の差別を強く非難し、ソーシャルメディア上でイングランド代表の選手を標的とした人種差別に愕然としている。このような嫌悪感を抱かせる行為の背後にいる人物が、このチームを応援していることを歓迎していないとこれ以上ないほど明確にしている。

 私たちは被害に遭った選手たちを全力でサポートするとともに、責任者には可能な限り厳しい処罰を求める。私たちは試合から差別を無くすためにできる限りの努力を続けていくが、政府には迅速に行動し、適切な法律を導入することを要請する。

 ソーシャルメディア企業は説明責任を果たし、不正行為をした者を自社のプラットフォームから追放し、起訴につながる証拠を集めて自社のプラットフォームをこのような忌まわしい不正行為のないものにするための行動をとる必要がある」

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