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長谷部誠が語る新体制の印象…点取り屋A・シウバが抜けたフランクフルトの攻撃に求めるのは?

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 フランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠がドイツ紙『ビルト』のインタビューに応じ、オリバー・グラスナー新監督の印象、今後のプレースタイルなどについて語った。

 2014年夏にフランクフルトに加わり、同クラブで5人目の監督の下で8シーズン目を迎える長谷部。これまでのクラブでは4バックや3バック両方のフォーメーションを採用してきたグラスナー新監督は、練習の模様などから、ここ数年主に3バックでプレーしたフランクフルトでは4バックの導入を図っていると見られ、3バックの中央でのリベロ役、あるいは昨季は本来の主戦場であるボランチで存在感を示し続けた長谷部の起用法にも注目が集まりつつある。

 しかし、長谷部はフォーメーションについてはさほど気にしていないようだ。「監督は僕とそれについて話しました」と明かすと、「彼はフレキシブルですよ。システムよりか、僕らプレーヤーたちがどう対応するかが遥かに大事になります」と言及。自身が好むポジションについては「いずれもできます。昨シーズン急に6番(ボランチ)でプレーすることになり、それには自分も驚きました。そして、それが上手くいきました!フライブルク戦では12キロ近くの走行距離を記録しましたからね。この年齢でもまだまだ走れますし、まだリミットに達していません。限界は存在しません(笑)」とも話している。

 グラスナー監督はアディ・ヒュッター前監督より守備を重視するイメージが強いが、長谷部も「そうですね。ここ数年多かった失点について話しています。みんな守備意識を高めていますね」と同じ印象を受けている様子。「でも攻撃の練習にもたくさん取り組んでいますし、アタックもディフェンスも成長し、正しいバランスを見つけなければならないです」と指摘する。練習での強度については「とても激しく、非常にアグレッシブにトレーニングしています。完全に新しくなってはいませんが、去年と比べて少し違います」と明かした。

 フランクフルトは今夏、昨季チーム得点王のFWアンドレ・シウバがライプツィヒへ移籍。それを予想していたかについて長谷部は「正直、彼が離れることは想像できていました。彼は得点を30近く挙げ、僕たちは残念ながらチャンピオンズリーグ出場を逃しましたからね。フットボールはこういうものです。状況が一瞬で変わってしまうことがあります」と語り、このように続けた。

「得点に関しては新しい形を見つけなければいけません。新加入の選手には得点を期待できてもすぐに30ゴールを求めるのは無理があります。アンドレもブンデスリーガ1年目は半分くらいしか決めていませんでしたからね」

「攻撃で、彼なしでゴールを決めるために様々なバリエーションを練習していくべきです。昨年はアンドレも、鎌田大地やフィリップ・コスティッチらアタッカーたちはパスを足元に受けることを望んでいました。これからは僕たちの攻撃のサッカーに、裏を突くプレーとスピードが加わることになるかもしれません。僕も昨シーズンは裏へ抜けるスプリントが少な過ぎたと感じていました。新加入により選択肢が増えます」

 19歳のトルコ人FWアリ・アクマンや17歳スペイン人FWファビオ・ブランコ、同国の16歳FWエンリケ・エレーロ・ガルシアなど次世代のアタッカーたちを加えているクラブはA・シウバの退団が決まると、25歳のコロンビア代表FWサントス・ボレを獲得。長谷部は特に後者の加入により、攻撃の形に新たな要素が持ち込まれ、それをチャンスとも考えるようだ。

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