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阪南大高の中盤で効いていた10番MF櫻井文陽、より一歩目を速く、そして結果も

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阪南大高の中盤で効いていた10番MF櫻井文陽

[7.19 プリンスリーグ関西第5節 阪南大高 3-0 三田学園高 阪南大学高見ノ里G]

 阪南大高は、「とりあえず走る。みんな疲れていたので走って行って、FWに入った時にダイレで展開することを考えていました」という10番MF櫻井文陽(3年=千里丘FC出身)が特に効いていた。

 前半から中盤でのカバーリングやセカンドボールの回収の部分でチームに貢献。27分には左へ抜け出したFW石川己純(3年)をサポートする形でFW鈴木章斗(3年)の先制点に絡んだ。登録165cm、60kgと小柄なボランチは特別な運動能力を持っている訳ではない。だが、的確なポジショニングや運動量、技術力、そして「90分淡々とやり続ける」(濱田豪監督)という力によって、チームにとって欠かせない存在となっている。

 この日も特別目立っていた訳ではないが、自分の役割を全うして勝利に貢献。3年生になり、身体がより動くようになったボランチは上の舞台で活躍したいという野心を持っているが、一方で「全国行ったらもっとヤバい奴らがいるので、もうちょい一歩目とか速くしないと背が低いので潰されてしまう。今のままではダメだと思う。まだ全然足りない」と自己評価は厳しい。

 武器である運動量やポジショニングの部分には自信がある。チームからの信頼も厚い。だが、進路を切り開くためには、シュートやスルーパスの部分などプラスアルファが必要という考え。試合で走り切れなかったり、当たり負けしていればそれが遠のくことも理解している。

 だからこそ、現状に満足することなく自分を高めるだけ。大阪王者として臨むインターハイでは自分のやるべきことを最大限発揮しながら、結果も残してチームの勝利に貢献し、自身の評価に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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