beacon

久保のように「あの場面で決める選手になりたい」。U-15代表候補は初招集のレフティーMF市村健が先制弾!

このエントリーをはてなブックマークに追加

1本目15分、U-15日本代表候補MF市村健(柏レイソルA.A.TOR’82)が左足で先制ゴール

[7.23 練習試合 U-15日本代表候補 7-1 U-16山梨県選抜]

「自分も同じ左利きなんですけれども、久保選手のようにあの場面で決める選手、チームがピンチの時にこういうことができる選手になりたいと改めて思いました」

 U-15日本代表候補初招集のレフティー、MF市村健(柏レイソルA.A.TOR’82)は前日22日に行われたU-24日本代表の東京五輪初戦について、決勝点が何よりも印象に残ったようだ。0-0の状況が続く中、後半26分にMF久保建英が待望の先制ゴール。その一撃から刺激を受けた市村が、この日の練習試合で見事な一撃を決めた。

 1本目15分、市村はMF石山青空(新潟U-18)からのスルーパスを右サイドで受けると、迷うことなくカットイン。「(試合が始まってから)1回も自分の持ち味である仕掛けという部分ができていなかったので、まずボールもらってゴール見ながらというプレーしました」。ペナルティーアークまで運んでから左足を振り抜くと、ボールはゴール右隅を破り、先制点となった。

「自分の形でいつも練習しているシーンのシュートができて良かったです。チームのミーティングとかでもゴール前に入ったらまずゴールから見ようという話だったので、そこは心掛けて徹底できたと思います」と胸を張った。

 この日、市村はゴール以外でも活躍。1本目32分に右サイドからの左足CKで石山のゴールをアシスト。右サイドからトップ下へ移行した2本目の8分には、FW徳田誉(鹿島つくばJrユース)へのロングパスで再びゴールをアシストした。さらに12分にはターンしながら足裏で1タッチパスを通して5点目を演出。約53分間の出場で4得点に絡んでみせた。

 柏レイソルA.A.TOR’82のジュニアチームから、中学進学時に「単純に他のチームから声が掛からなかった。是非残って欲しいと言われたのでトーア(TOR)のために頑張ろうと」柏レイソルA.A.TOR’82のジュニアユースへ。それからの3年間で大きく成長し、年代別日本代表候補でも活躍する選手になっている。

 代表チームへの思いは強い。「目標でもあり、通過点でもあるんですけれども、代表のユニフォームを着れたことに自分に係わってくれた人に感謝して、そこは自分の頑張ってきた成果でもあるんですけれども、現状に満足せずにまた頑張っていきたいです。シュート、パスもまだまだ課題があるので、自チームに戻って練習して、また呼ばれるようにしたい」。今回初招集されたことで五輪やワールドカップへの意識も高まったというレフティーが、進化を続けて、チームがピンチの時に決める選手、年代別代表でより活躍する選手になる。
 
(取材・文 吉田太郎)

TOP