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「気持ちのこもったプレー」見せたMF林穂之香…GL突破黄信号も「まだ、チャンスはある」

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なでしこジャパンMF林穂之香

[7.24 東京五輪GL第2節 日本女子 0-1 イギリス女子 札幌ド]

 当初はバックアップメンバーだった。しかし、18人の枠が22人に拡大したことで本大会メンバーに“昇格”。そして、先発出場の機会を得た。なでしこジャパン(日本女子代表)MF林穂之香が燃えないわけはなかった。

「22人で戦う総力戦になるのは、最初から分かっていたので、自分が選ばれてスタメンになったときに、日本の勝利に貢献できるプレーを絶対にしたいと思ったし、気持ちのこもったプレーを見せなければいけないと思った」

 立ち上がりから押し込まれる展開となったイギリス戦。しかし、「まず出し惜しみなく、最初からとばしていこうと思っていた」という林は、チャンスと見るや、持ち場となる中盤の底から飛び出して一気に前線へと駆け上がって行く。そして、ミドルシュートを果敢に狙うなど、ゴールへの意欲も示した。「少し距離はあったけど、ゴールが見えたので思い切って打った」。しかし、ゴールに結び付かなかったこともあり、「自分が打った瞬間、良くなかったという思いがあった」と悔しさを滲ませた。

 その後も、守備をこなし、パスをさばき、前線へと走り出す。「2列目から飛び出してボランチがゴールを狙うというのは、自分の持ち味でもある」。カウンターの場面では誰よりも早くゴール前に駆け込むなど、どうにかして得点につなげようとする強い意志が感じさせた。

 後半22分にピッチを後にするまで、「気持ちのこもったプレー」を十分に見せた。「球際の部分やカウンターで上がっていく部分など、自分が持っているものを積極的に思い切って出せた部分もある」。しかし、後半29分にイギリスに先制点を献上したチームは0-1の完封負けを喫し、1分1敗の勝ち点1で3位に転落した。

 グループリーグ突破に黄信号がともった。「全員で勝ち点3を目指していたので、すごく悔しい」と唇を噛みつつ、すぐさま視線を上へと向ける。「でも、これで崩れて下を向いて、次の試合で全然良くないのは絶対にいけない。まだ、グループリーグ突破のチャンスはあるので、切り替えてもう一回やっていきたい」と次戦での必勝を誓う。

(取材・文 折戸岳彦)
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