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暴れ回ったデュエル王!! 狙ったギアチェンジ…遠藤航「この試合に賭ける思いは強かった」

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U-24日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)

[7.25 東京五輪GL第2節 U-24日本 2-1 U-24メキシコ 埼玉]

 格の違いを見せ付けるかのような圧巻のパフォーマンスだった。U-24日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)は「この試合に賭ける思いは個人的に強かった」と明かした。

 22日の南アフリカ戦では、相手は5-4-1と守備的なシステムを採用してきた。日本がボールを保持する展開となり、「自分の運動量的にもそこまでなかった。エネルギーをためていたわけではないけど、余裕はあった」。フル出場したものの、体力を消耗し切ったわけではなかった。

 エネルギーは十分に残っている。そして、メキシコ戦では「勝てば決勝トーナメント進出が決まる可能性がゼロではなかったので、ここに賭ける思いは強かった」と、この試合に照準を絞っていた。直前に行われた試合でU-24フランス代表がU-24南アフリカ代表を下したことで、第2節で決勝トーナメント進出が決まることはなくなったが、上がったテンションが下がらなかった。

 ギアが1段も2段も上がったように見えたが、それは「意識していた」ことだった。

 今季のブンデスリーガでデュエルの勝率が1位となったように、まずは球際で圧倒的な強さを披露。読みの鋭さを生かしてプレッシャーをかけると、激しく体を寄せてボールを奪い取る。さらにドリブルを仕掛けた際、相手数人に囲まれようともブルドーザーのような力強さでボールを前線へと運んだ。

 ボールコントロールも秀逸で、細かいタッチで相手を翻ろうする場面を幾度となく見せたように、攻守の存在感は圧倒的だった。

 思う存分、ピッチ上で暴れ回り、「楽しみながらプレーできた」と白い歯を見せる。「(自分のプレーに)まだ満足はしていないけど、相手も自分も行くようなゲーム展開はブンデスでずっとやってきたものなので、そういう意味では楽しくできた。南アフリカのように引かれる相手よりも、インテンシティがお互いに高い中でやる方が自分は持ち味を出しやすいと思っている」。

 開幕2連勝を飾っての勝ち点6に「非常に良かった」と語りつつ、「油断はしてはいけない」と気を引き締め直し、運命の最終節を迎える。

(取材・文 折戸岳彦)
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