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[MOM733]桃山学院大MF片淵竜鳳(2年)_快勝引き寄せた小兵、全国での“大暴れ”誓う

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桃山学院大MF片淵竜鳳(2年)

[7.22 第50回関西学生サッカー選手権準決勝 大阪体育大1-4桃山学院大 ヤンマースタジアム長居]

「最初は上手くリズムを作れなかった」と桃山学院大・松本直也監督が話した試合の流れを変えたのは、サイドを切り裂くドリブラーMF片淵竜鳳(2年=立正大淞南高)の惜しみない動きだった。

 大阪体育大の左MF河村匠(3年=尚志高)に勢いあるサイド攻撃で圧力をかけられる分、桃山大の左がオープンになる。「飲水タイムで、右で作って左に展開っていうイメージを共有できた」と松本監督が狙った通りに、右サイドでボールを持ったMF水野畝蓮(2年=東福岡高)が中央へ出したクロスに、逆サイドから走り込んだ片淵がうまく合わせ、先制点。試合の流れを一気に桃山大に引き寄せた。

 フィジカルの強さがある大体大に対峙すると、つぶされてしまう選手も多いが、片淵は小柄ながらも、そこでぐっと入っていき、一人で局面を打開できる力強さがある。

 ルーキーイヤーは関西社会人リーグのチームに所属し、今春トップチームに昇格。関西学生1部リーグでのプレーに「自信があったわけじゃない。でも、トップチームにおるなら、『やらないといけない』という自覚はありました」と、自負を持って臨んでいる。

 試合を重ねるごとに、自信を持って己の特長を発揮できるようになってきているが、松本監督は「カットインしてシュートっていうひとつの形は、そのうち相手に読まれてくる。縦に行ける力とか、間で受けてそこでシンプルにさばいて抜けるといった攻撃のバリエーションがもっと出てくるようになればいい」と、さらなる成長に期待する。

 片淵本人は「得点」という結果にこだわりを見せる。前期リーグで、桃山大が勝ち星をとれなかった要因に、決定力不足がある。「チームを勝たせることができる選手になりたい」という目標のためにも、フィニッシュの質を上げて、勝利に貢献したいところだ。

「全国でも暴れられたらいいな」と笑顔で話す片淵が、チームが目指す「日本一」のために、サイドからアグレッシブに仕掛けて、自らのゴールで仲間と喜びをわかちあう。

(取材・文 蟹江恭代)

●第99回関西学生L特集

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