今季プレシーズンの2試合で4-3-3のシステムを使用したバルセロナのロナルド・クーマン監督だが、それがジョアン・ラポルタ会長の要求だった可能性が浮上している。スペイン『アス』が報じた。

　クーマン監督率いるバルセロナは昨季、最初に4-3-3を使用したが、守備の脆さが浮き彫りになったことで途中から3バックとウィングバックを使用するシステムに変更。だが、この3/5バックはバルセロナの一部ファンが守備的と指摘するなど論争を起こし、会長選挙に臨んでいたラポルタ会長もより攻撃的なフットボールを志向することを約束していた。

　そして事件が起こったのが、4月後半のこと。コパ・デル・レイ優勝を果たしたバルセロナは、ラ・リーガでもグラナダ戦に勝利すれば優勝を自分たち次第にできたが、1-2の逆転負けを喫した。それもシステムを5バックに変更してからスコアをひっくり返されたのだった。

『アス』いわく、この敗戦に大きな失望を覚えたラポルタ会長は、クーマン監督との会食でクラブの伝統に沿うプレーシステムの構築を求めたとのこと。また、その後にはクラブの強化部門が後任監督を探しており、それが見つからない場合にのみチームを任せ続ける考えも伝えたという。

　結局、今季もチームを率いることになったクーマン監督は、ここまでに臨んだプレシーズンマッチ2試合では4-3-3を使用。『アス』は、それがラポルタ会長が義務付けた可能性があるとの見解を示している。

　以前はトップチームと下部組織の全カテゴリーで4-3-3を使用していたバルセロナだが、今回の報道通りならばラポルタ会長はそうしたプレーシステムの一貫性復活も狙っているのかもしれない。いずれにしてもクーマン監督が実際に4-3-3だけで戦うのか、それとも3バックも使用するのかは、今後明らかになることだろう。

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