[7.28 東京五輪GL第3節　U-24日本 4-0 U-24フランス　横浜国際]

　20歳とは思えないほどの落ち着きは、試合後のインタビューの対応でもみられた。「いろいろ難しい中で自分たちも今できることを全力でやっているつもりですし、自分たちの今日の勝利、これからの勝利が国民の皆さんを少しでも明るくできるように。こんなこと言うのはおこがましいですが、応援してくれる人がいるなら、その人たちのために全力で戦いたいと思います」。テレビの前のファンへのメッセージを求められたMF久保建英は、パーフェクトな答えを返した。

　もうこの20歳のゴールに驚きはない。久保は前半27分、MF田中碧のパスで前を向くと、FW上田綺世にパス。そして上田のシュートの跳ね返りに詰めて先制点を奪った。グループリーグ3戦連発。4発圧勝の口火を切る最高のゴールになった。

「チームとしてもしっかりと守備をしてカウンターを狙おうという中で、いい形で田中選手が縦パスをくれて、自分の上田選手へのパスは短くなってしまったんですけど、自分はこぼれを狙って詰めていたので、その結果、自分のところにこぼれてきて、いいゴールを決められて良かったと思います」

　パスが回る。チームメイトと話をすることでお互いの動きを把握。3戦連発の要因に準備と連携を挙げた久保は「連係連動というところで最後たまたま自分が決めているだけ。そこはチームとしていい形になっているのかなと思います」と手応えを語る。

　唯一の3連勝でグループリーグを突破。31日の準々決勝の相手はニュージーランドに決まった。「ここからは一発勝負で、何が起きるか分からない」と気合を入れ直した久保。「後ろはゼロで抑えて、今日のように早い時間帯に点を取って、追加点を取って、しっかり勝ち切りたい」と力強く話した。

---

●東京オリンピック(東京五輪)特集ページ