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“奇策”がはまり電光石火の2ゴールでプレミア勢を再び撃破!札幌U-18、7年ぶりのベスト4進出

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北海道コンサドーレ札幌は静岡のプレミア勢を続けて撃破!

[7.31 日本クラブユース選手権U-18大会準々決勝 清水ユース 1-2 札幌U-18 コーエィ前橋フットボールセンターD]

 ラウンド16でジュビロ磐田U-18を下した北海道コンサドーレ札幌U-18(北海道)が、プレミアEASTで2位につける清水エスパルスユース(東海1)を破った。カテゴリー、戦績ともに見ると清水ユースに分があったといっても過言ではないだろう。だが、札幌U-18がその差を“奇襲”でひっくり返した。

「情報として軽く頭の中に入っていたのは、相手は引いてくると。そこでみんながどう思っていたかわからないのですが、予想と違ったことで飲まれてしまったというのはあるかなと思います」。清水ユースのDF菊地脩太(3年)は振り返る。

「エスパルスさんのやり方を見て、自分たちがいつもどおりだと苦しいなと思って。前からプレッシャーをかけようよと。選手もそれを遂行してくれました」

 札幌U-18・森下仁之監督は“対清水ユース”のプランをこう語ったが、見事にそれがハマった。まずブロックを作る形では、相手の力を考えると押し込まれてしまう。ならば果敢に前から行こう。この共通理解のもと、コンパクトに前線からプレスをかけていき、奪ったら最小工数でゴールまで運ぶ。

 スピーディーな攻撃を前に、清水ユースの守備は後手に回った。

 そして、18分に札幌U-18が先制に成功する。主将のMF砂田匠(3年)のミドルシュートがDFに当たり、コースが変わってネットに吸い込まれた。続く25分には砂田のパスを受けたMF佐藤陽成(3年)が左サイド深くのMF漆舘拳大(2年)へ送ると、漆舘がファールをもらいPKを獲得する。これを佐藤が冷静に決めて2点差とした。

 地力を示して巻き返したい清水ユースだったが、後半開始早々に悪夢が襲う。後半2分にDF田端琉聖(3年)が2枚目の警告をもらい、数的不利で2点を追うことに。その中でもゴールに迫る姿勢を見せたが、終了間際に1点返すに留まった。

 勝者となった札幌U-18にとっては実に7年ぶりの全国ベスト4だ。選手たちはここまで進むことは予想していなかったと口を揃えて言う。そして、ここまで来たからには目指すところはひとつである。

「正直ここまでくるとは思っていなかった。ここまで来たら出し切るしか無い。優勝を目指していきたい。」(砂田)

「エスパルスを倒した今日の試合はかなり自信に繋がる。このまま全国の頂点を取りたいです」(佐藤)

 森下監督は「1つでも多くのものを北海道に持ち帰りたい」と口にしていたが、最高級の体験を手にいれるまで、残りはあと2つだ。

(取材・文 竹中玲央奈)
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