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松田直樹さん急逝から明日で10年…横浜FMが声明「改めて表明いたします」

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松田直樹さん、日産スタジアムでのラストマッチ

 2011年8月4日に34歳の若さで亡くなった松田直樹さんに関し、松田さんが1995年から16年間にわたって所属していた横浜F・マリノスが3日、声明を発表した。翌4日に控える没後10年の節目を前に「二つの軸にて取り組みを推進してまいります」と説明している。

 松田さんは10年前の8月2日、当時所属していた松本山雅FCのトレーニング中に急性心筋梗塞で突然倒れ、救急搬送。そのまま意識を取り戻すことはなく、同4日午後に息を引き取った。その後、練習場にはAED(自動体外式除細動器)が設置されていなかったことが問題視され、スポーツ界を中心に同装置の普及が進んだ。

 横浜FMは声明でこれまでの取り組みを紹介しつつ、「10年を迎えることが決して何かの節目になるわけではありませんし、クラブの松田直樹さんへの想いが変わることもありません。しかしながら、松田直樹さんと直接の接点を持たない選手やスタッフ、彼のプレーを生で見たことがないファン・サポーターの皆さま、2011年以降に生まれた彼の存在を知らない子どもたちが、この10年の間に増えていることもまた事実です」と指摘。「『松田直樹という偉大なサッカー選手がいたことを、クラブが続く限り伝え続ける』ということは、松田直樹さんが長く在籍されたクラブとしての使命です。この先10年、20年と時を経ても松田直樹さんという存在がこの街で語り継がれていくために、この使命に今後もクラブ全体で取り組んでいくことをここに改めて表明いたします」と宣言した。

 その上で、今後は二つの軸で取り組みを進めていくという。

①松田直樹さんにフォーカスした発信や取り組み
「これまでも実施してまいりました、背番号#3のユニフォームのベンチへの掲出、SNS等を通じたメッセージの発信、8月4日に近いホームゲームにおける記帳台の設置など、松田直樹さんへの想いを繋ぐための発信や取り組みをファン・サポーターの皆様と共に今後も継続して実施してまいります」

②「#命つなぐアクション」のマリノスファミリー全体、ホームタウン内での取り組み
「松田直樹さんのような悲劇を二度と起こさぬ為に2019年にマリノスから始まりJリーグ全体のシャレン!活動の取り組みとして広がっている『#命つなぐアクション』。CPR(心肺蘇生法)やAEDの使い方など命をつなぐためのこのアクションをマリノスファミリー全体、そしてホームタウンの子どもたちなど一人でも多くの人に知ってもらう取り組みを進め、ホームタウン内でのスポーツ中の突然死ゼロを目指すと共に、この取り組みを通じて松田直樹さんの魂を継承していきます」

 また今年8月4日には以下の取り組みを行う。

①「#FOREVER3 (オンライン記帳)」
「例年8月4日近辺のホームゲームではファン・サポーターの皆様からの想いをつなぐための記帳台を設置しておりますが、感染症予防の観点と当該試合が『観客上限5,000人試合』の対象であることから、ご遺族ともご相談のうえ、今年度は、オンラインにて皆様の松田直樹さんへの想いを紡ぐ場をご用意させていただくことにしました。8月4日(水)00:00~23:59の期間、皆様のTwitterアカウントにて『#FOREVER3』のハッシュタグと共に、松田直樹さんへの想いをツイートしてください。皆様からの想いはクラブにて全て目を通させていただいたうえでご遺族に責任をもってお渡しさせていただきます」

②「#3 1stユニフォーム、プレーヤーズTシャツ販売」
「『松田直樹さんという偉大なサッカー選手がいたことを、クラブが続く限り伝え続ける』という使命にクラブとして全力で取り組んでいくことの決意の表れ、そして松田直樹さんへの想いを繋ぐために、松田直樹さんのご家族の同意のもと、ご逝去後初めて『背番号#3の1stユニフォームとプレーヤーズTシャツの販売』を実施いたします。少しでも多くの方に背番号#3を身に着けていただけるよう、この2種類の展開とさせていただきました。なお、このユニフォーム、プレーヤーズTシャツの販売による売上の利益全額は、クラブが実施する『#命つなぐアクション』(ホームタウンにおけるCPR(心肺蘇生法)・AEDの普及啓発事業)および、ホームタウンの子どもたちへのサッカー普及活動などの活動費用に充てられます」

 横浜FMは合わせて、運営会社の黒澤良二代表取締役社長、波戸康広アンバサダー、栗原勇蔵クラブシップ・キャプテン、松田さんの姉・真紀さんのコメントを発表。栗原氏は「リアルタイムで見ていた方は松田直樹を忘れないと思いますが、特別な存在だったマツさんをたくさんの方に知ってもらいたいと思うので、今後も思い出せる活動をやっていきたいと思います」と意気込みを語っている。

 声明・コメントの全文は横浜FM公式サイト(https://www.f-marinos.com/news/club/3492)で。

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