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53年ぶり銅メダル獲得に向けて…冨安健洋「あとは気持ち、気持ちしかない」

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U-24日本代表DF冨安健洋(ボローニャ)

 大一番でピッチに立つことはできなかった。準決勝スペイン戦を出場停止で欠場したU-24日本代表DF冨安健洋(ボローニャ)は「あの場にいられなかったのは悔しかった」と唇を噛みながらも、「でも、それ以上にピッチ上の選手たちが悔しい思いをしていると思う」と語った。

 目標の金メダルまで、あと2勝と迫っていた。スペイン戦では相手にボールを保持され、押し込まれる苦しい展開に。粘り強く戦った。0-0のまま迎えた延長戦も得点を許さずに試合を進めたが、残り5分で力尽きた。延長後半10分、FWマルコ・アセンシオに決勝点を叩き込まれ、0-1の完封負け。史上初の決勝へと駒を進めることはできなかった。

 激戦から一夜明けた。中2日で3位決定戦メキシコ戦が行われるため、気持ちを切り替える必要もある。「もちろん、(切り替えるのは)難しいし、正直、切り替えられていない選手もいる」と話したものの、「それでも試合はやってくる」と前を向いた。

「気持ちもフィジカル的にも限界にきている選手も多い。あとは気持ち、気持ちしかないと思う」

 メキシコ戦は同代表でのラストマッチ。17年12月から続いた約3年8か月の長い活動が終わりを迎える。「本当に出し切って、終わる大会にしたい。終わりよければすべてよしではないけど、最後しっかり勝って、皆で笑って終われるようにしたい」。勝利を、そして53年ぶりの銅メダル獲得を目指し、最後の戦いへと臨む。

(取材・文 折戸岳彦)
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