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最後の最後で意地のプレーも…三笘薫「それ以外、何もできていない」

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U-24日本代表MF三笘薫(川崎F)

[8.6 東京五輪3位決定戦 U-24日本 1-3 U-24メキシコ 埼玉]

 最後の最後で意地を見せた。しかし、チームは敗れて銅メダルには届かず。U-24日本代表MF三笘薫(川崎F)は「悔いが残る」と悔しさを滲ませた。

 ここまでの出場はグループリーグ第2節メキシコ戦の10分、準々決勝ニュージーランド戦の30分のみ。本領発揮するには至らずに「得点を期待されている中で、結果を残せなくて悔しい思いをしている」と話していた。

 だが、最後の最後で再び出場機会を得る。3位決定戦メキシコ戦で、0-3と3点のビハインドを背負って迎えた後半17分にピッチへ送り込まれた。左サイドハーフの位置に入ると、自慢の突破でボールをゴールへと近付けようとした。

 明らかにキレが違った。対面する相手に果敢に仕掛け、好機を創出。後半23分には自陣からドリブルで運んでFW上田綺世(鹿島)のフィニッシュを呼び込み、同30分にはPA内に侵入して自ら左足のシュート。ともにGKギジェルモ・オチョアの好セーブに阻まれるが、同33分についにゴールをこじ開ける。

 MF久保建英(レアル・マドリー)のパスを受けると、深い切り返しで相手選手を置き去りに。左足のシュートでネットを揺らし、1点を返した。メキシコ守備陣は、存在感を示すドリブラーへの警戒を強めたものの、同アディショナルタイムにも守備網を切り裂くなど、最後までゴールへの意欲を示した。

 しかし、その後、得点は生まれず。1-3のまま試合終了のホイッスルを聞くことになった。

「最後にゴールを決められたけど、それ以外、何もできていない。相手が疲れている状況だったので、これくらいできないとダメだし、僕自身が同点まで追い付けるチャンスがあったので、そこに悔いが残ります」

 初めての五輪。負傷の影響で出遅れたこともあり、不完全燃焼に終わった。負傷については「所属チームで全力でやった結果なので後悔していない」と語ると、「グループリーグで迷惑をかけてしまったけど、そこは自分の実力だと思う。五輪だけでなく、スタメンで出られるような選手にならないといけない。海外でプレーする選手を見て、足りないところはしっかりと感じられた」とさらなる成長を誓う。

(取材・文 折戸岳彦)
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