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ユース取材ライター陣が推薦するインターハイ注目の11傑vol.1

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森田氏が推薦するFW中津悠哉(福井商高3年)

 夏の高校サッカー日本一決定戦、令和3年度全国高校総体(インターハイ)「輝け君の汗と涙 北信越総体2021」サッカー競技(福井)が8月14日に開幕します。ゲキサカでは「インターハイ注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣にインターハイ注目の11選手を紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義氏による11名です。

 森田将義氏「全国大会が始まると、普段にも増して世代別代表の経験者やプロ内定選手が注目を集めますが、目立った肩書はなくても、ピッチで群を抜くパフォーマンスを発揮できる選手は数多くいます。そうした選手の中から、全国大会や高校卒業後が楽しみな3年生をピックアップしました。昨年は史上初めてインターハイが中止となったため、今年にかける想いは全員が強いはず。福井の地で、キラリと光るプレーを見せてくれると期待しています」

以下、森田記者が推薦する11人
GK長野大河(立正大淞南高3年)
 目立った選抜歴はないが、GKとしての総合力が高く、今年の高体連でもトップクラスの実力を持つ。試合の流れを引き寄せるビッグセーブと共に、小学生の頃から磨いてきた左足キックの飛距離は魅力で、彼の一発が得点に繋がるケースもあるほど。

DF菅原天陽(仙台育英高3年)
 元々はボランチや左SBが主戦場だったが、新チームが立ち上がってからはCBとしてプレー。左足の精度が高くビルドアップの起点となりつつ、機を見て繰り出す対角へのロングフィードで攻撃にアクセントを加える。また、リスタートでの貢献度も高い。

DF抜水昂太(神村学園高3年)
 2年生ながらもすでにJから熱視線を浴びる大迫塁福田師王が注目されるが、彼の実力も引けを取らない。神村学園の伝統である攻撃力が持ち味の左SBで、積極的に組み立てに関与しながらもオーバーラップを繰り返し、見せ場を演出する。

MF合田紫童(尽誠学園高3年)
 サイズは小柄だが、スピードに乗ったドリブルは、森陽介監督が「勢いに乗った時の彼は止められない」と評するほど切れ味鋭い。守備の時間が長かった予選では、カウンターの急先鋒として機能し、決勝では貴重なゴールをマーク。全国でも攻撃の鍵を担う存在だ。

MF櫻井文陽(阪南大高3年)
 身体的な特徴やプレーの派手さはないが、チームへの貢献度は群を抜く。濱田豪監督が「90分淡々とやり続ける」と信頼を寄せるいぶし銀タイプのボランチで、的確なポジショニングでセカンドボールを拾い、攻撃へと繋げる。

MF中村侑哉(中京高3年)
 CBにも対応可能なアンカーで競り合いの強さを活かした跳ね返しが売りだが、それ以上に目を惹くのはパス能力。相手プレッシャーに動じることなく、冷静かつ的確にパスを味方へと繋げ、攻撃にテンポを生み出す。

MF渋谷諒太(流通経済大柏高3年)
 技術やフィジカルに長けたタイプではないが、「守備で主導権を握りたい」と話す通り、運動量と読みを活かしたボールハントはピカイチ。榎本雅大監督が「人間力では渋谷に負けている」と評するメンタリティーの持ち主でもあり、その存在感は絶大だ。

MF岡本大地(札幌大谷高3年)
“北海道No.1”との呼び声もある司令塔。試合展開を読む力とパスの感覚に長けたタイプで、プレーからキラリと輝くセンスを感じさせる。主将を務める今年は、チームを勝たせる意識も高まり、相手の隙を見つけては積極的にミドルシュートを放つ。

MF山内創太(佐賀東高3年)
 シーズン当初はダブルボランチの控えとして考えられていたが、2月の九州新人大会で長所である走力と気の利いたポジショニングでチームを支え、主力に定着。怪我で欠場となったインターハイ予選の悔しさを、全国の舞台で晴らせるか注目だ。

FW中津悠哉(福井商高3年)
 走力が光るストライカー。DF裏への鋭い飛び出しとドリブルで攻撃をけん引する。昨年末にJ1湘南の練習参加を経験してからは、フィジカルと守備への意識が高まり、より相手にとって厄介な選手へと成長。地元開催の今回は主役候補になり得る選手だ。

FW吉良元希(三重高3年)
 チーム屈指の努力家で、「ゴリゴリ前向きで仕掛けられる選手になりたい」と毎日欠かさず続けてきた筋トレによって、プレーの力強さがアップ。加えて、高校に入ってからは左足シュートにも磨きがかけ、本格的なストライカーへと変貌を遂げた。

執筆者紹介:森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。路頭に迷っていたころに放送作家事務所の社長に拾われ、10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動を始める。その後、2年間のサラリーマン生活を経て、2012年から本格的にサッカーライターへと転向。主にジュニアから大学までの育成年代を取材する。ゲキサカの他、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿している。
●【特設】高校総体2021

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