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[関東]早くも宿る“鳥栖魂”立正大DF孫大河、駒澤大をシャットアウト!!プロ入りまでに帰化を予定

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鳥栖に入団が内定する立正大の主将DF孫大河

[8.7 関東大学L第13節 駒澤大0-2立正大]

 立正大のDF孫大河(4年=正智深谷高/鳥栖内定)が、駒澤大の高さを完全に抑え込んだ。「チャレンジ&カバーを徹底しようと話していた。駒澤さんは前にボールを当てるサッカーをしてくるので、そこを跳ね返すところとカバーをやり続ければ後ろはやられないと思っていた」。前節で首位に立った駒澤大を相手の完封勝利にしてやったりの表情を浮かべた。

 卒業後にともにサガン鳥栖に入団するFW荒木駿太(4年=長崎総科大附高)にも仕事をさせなかった。こぼれ球を狙う荒木と直接マッチアップするというわけではなかったが、ボランチとの連携で攻撃のキーマンを封じた。「自分は試合前には話したくないタイプなので、よろしくねというくらいで終わりましたが、試合後なので少し話そうかなと思います」。

 中学時代はFCトリプレッタジュニアユース、高校は正智深谷高、立正大と進んだが、個人として注目を集めることは少なかった。「これまで自分はエリート街道を進んできたわけではありません。どちらかというと泥臭くやってきた中でプロ入りを決めることができたと思っています」。雑草魂、努力で今の地位を勝ち取った。

 鳥栖から練習への参加を打診されたのは4月。その練習参加で評価を確実なものにした。それまでもJ2クラブのキャンプや練習に参加、そして獲得オファーを貰っていたが、カテゴリなど環境を重視して、最終的には「J1に挑戦しよう」と鳥栖への入団を決めた。「チャンスがあるのに挑戦しないのは違うのかなと。最初は迷ったけど、そこは強い意志を持ってやりたい。鳥栖は練習から100%120%のこだわりを持っているクラブ。練習から上手くなれると思うので、日々の練習からやっていって試合で結果を出したい。楽しみです」。

 父方の曽祖父が韓国人で、孫自身も現在は韓国籍。ただプロ入りまでには日本に帰化する予定でいる。「生まれも育ちも日本。育ててもらった、生活しているというところで日本への思いは強いです」。また登録が外国籍選手になってしまうことがあり、GK朴一圭にも「こっちにいるんだったら、(日本国籍を)取っといた方がいいよ」とアドバイスを貰っているという。

 大学サッカー生活も残り半年を切った。降格圏で折り返すことになった立正大だが、後期リーグは1勝1分発進。現在8位の立正大とはいえ、首位まで勝ち点差9の大混戦は、上位進出の可能性を十分に抱かせる。「チームの目標は日本一を掲げているけど、もう一度足元を見直して、一歩一歩だなと強く思う。そうすることで結果は自ずとついてくると思うので、100%120%の力でやっていきたい」。早くも宿る鳥栖魂で、育ててくれた大学への恩返しを誓う。

(取材・文 児玉幸洋)
●第95回関東大学L特集

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