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インハイ3回戦終了。現地取材記者が選ぶ「敗れてなお輝いた11名」

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現地取材記者たちがプレーを高く評価したFW鈴木章斗(阪南大高3年)。(写真協力=高校サッカー年鑑)

 令和3年度全国高校総体(インターハイ)「輝け君の汗と涙 北信越総体2021」サッカー競技(福井)は18日に3回戦までを消化しました。ゲキサカでは、惜しくも敗れたものの、確かな輝きを放った選手たちをピックアップ。サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長で育成年代から日本代表まで幅広く取材する川端暁彦氏、各種スポーツを少年から自衛隊まで取材して先の東京五輪も多くの競技を取材した平野貴也氏、関西を中心にジュニアから大学生・プロ選手まで精力的に取材する森田将義氏の3名に、それぞれの観た試合から輝いた選手を出し合い、敗れてなお輝いた11名を選考してもらいました。

以下、3記者が推薦する11名

GK藤澤芭琉(徳島市立高2年)
188cmの高身長に俊敏性、手足の長さを備えたポテンシャルは十分。公立中学出身の無名の存在から年代別代表候補まで駆け上がった逸材。今大会は3回戦で大量失点での大敗となったが、コーチングも含めて成長を見せ付ける舞台となった。

DF北野大和(都市大塩尻高3年)
県大会では右SBだが、大津高対策の3バック採用に伴い、右CBとしてプレー。出足の鋭い守備を披露し、大津の攻撃陣を苦しめた。また、ロングスローで攻撃のアクセントを加えるなど攻守で存在感。この先での活躍が期待したい選手だ。

DFチェイス・アンリ(尚志高3年)
初戦敗退となって「情けない」と本人は振り返るが、見せたパフォーマンスのレベルはさすがと言うものがあった。高さと速さを活かした守備に加え、高精度のフィードも披露。課題に挙げたリーダーシップを磨き、冬のリベンジを狙う。

DF中村大剛(旭川実高3年)
2回戦で涙を呑むも、見せた存在感は十二分。「後ろで時間を作りたい」(富居徹雄監督)意図でボランチよりCBにコンバートされたが、その期待に応えてコーチングで周りを動かしながらの好守備を見せた。セットプレーか見事なゴールも。

MF吉田陣平(佐賀東高3年)
初戦の流通経済大柏高戦で大敗した佐賀東。高校選抜にも選ばれた吉田は高い位置でのプレーこそ普段より少なくなったが、「個人としてはそんなにプレッシャーを感じなかった」と持ち前の技術力を発揮。意地の1点をアシストした。

MF林結人(鹿島学園高2年)
初戦の日章学園高戦で敗れ、「自分的には不完全燃焼。良い所が出せないまま終わってしまった」と振り返るが、見せたプレーは今後の可能性を感じさせる物だった。技術を活かしたドリブルが持ち味で、FWとしてプレーした今大会は力強い突破も披露。

MF光本和馬(中京大中京高3年)
初戦敗退となったが、押し込まれた前半に個人技で押し返し、普段から狙っているという直接CKで得点。技巧派集団の中でも、明確に打開力を示した。「もっとシュートを打ち切り、チームを勝たせられる選手になりたい」と冬の日本一再挑戦を誓った。

FW佐藤遼(仙台育英高3年)
1回戦で苦杯も、「裏抜けと裏に抜けてからのファーストタッチの練習を繰り返してきた」という成果が見事に出たゴールで一矢を報いた。スピードを持っているだけでなく、その速さを活かす方法を知っているクレバーなストライカーだ。

FW鈴木章斗(阪南大高3年)
湘南に加入内定のストライカー。敗れた3回戦は、試合前のアップで足をひねって不調な中、柔らかさのあるドリブルでゴール前を完全に打開してチームの3点目をアシスト。大会通算でPKの1得点のみは不本意だが、エースの底力を見せた。

FW川畑優翔(流通経済大柏高3年)
上半身を柔らかく使い、足下は巧み。周りを使いながら打開できる器用なFWだ。敗れた大津戦でも上手さは十分に通用していた。1回戦で2ゴールを奪った得点力を高次元でも発揮できるか。冬に向け、エースストライカーとしての成長に期待。

FW中津悠哉(福井商高3年)
初戦で大敗を喫したが、前線で存在感を発揮。終盤にカウンターから渾身のシュートをニアサイドに突き刺し、意地の1点を奪った。「いつもは外す」という難しいシュートだったが、数少ないチャンスに全力をかけ続けた成果が表れた。


●【特設】高校総体2021

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