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アフガン女子選手ら豪州に集団避難…FIFProも尽力「国際社会の支援に感謝」

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 国際プロサッカー選手会(FIFPro)は24日、公式サイトに声明を掲載し、アフガニスタンの女子サッカー選手の集団避難に協力したオーストラリア政府への感謝を伝えた。イギリス『アスレティック』によると、同国代表の関係者75人以上がすでにカブール空港から脱出し、オーストラリアに向かっているという。

 アフガニスタンでは今月中旬、武装組織タリバンが同国首都カブールを占拠。イスラム原理主義者の活動拡大により、女性の権利や安全が侵害される懸念が高まっていた。FIFProは今回の声明で「アスリートとしても活動家としても、若い女性たちは危険な立場に置かれている。世界中の仲間を代表し、国際社会の支援に感謝する」と伝えた。

 またFIFProは元同国女子代表のカリダ・ポパル氏、元同国代表監督のケリー・リンジー氏、同国代表元アシスタントコーチのハリー・カーター氏、人権活動に力を注ぐ弁護士のニッキー・ドライデン氏とアリソン・バッティソン氏、元オーストラリア代表MFで難民支援活動を続けているクレイグ・フォスター氏の名前を列挙しつつ、「多くの人々がアフガニスタンから安全に通行するのを手伝ってくれた。24時間体制の仕事に敬意を表したい」と伝えた。

 オーストラリア『ABC』によると、列挙された人々はタリバンのカブール占拠以降、現地避難希望者とのアクセス、政府や人権センターとの折衝、難民ビザの取得、カブール空港までの経路確保などに尽力。FIFProもこの手続きに深く関わっていたという。

 FIFProの声明でポパル氏は「女子サッカー選手たちは危機の時にも勇敢で強くあり続けた。われわれは彼女たちがアフガニスタンの外でより良い生活を送れることを望む」としつつ、「しかし、すべきことはまだたくさんある。女子サッカーは一つのファミリーであり、われわれは全ての人々の安全を確保しなければならない」と述べた。

 またFIFProのヨナス・バエル・ホフマン事務局長は「関係者全員が確実に避難できるようにすることは非常に複雑なプロセスだった」と語りつつも、「われわれの心はいまも彼らの意に反して国内で立ち往生しているすべての人々に向けられている」とさらなる協力姿勢を見せている。

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