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[MOM742]桃山学院大DF奥田勇斗(2年)_1年目リーグ戦全試合出場で新人賞、「今年こそは」の大学初得点

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.27 総理大臣杯2回戦 中京大1-3桃山学院大]

 縦への速さと強さがある中京大に対し、桃山学院大は粘り強い守備から好機を逃さず得点を重ねた。松本直也監督が「中京大は両ワイドの仕掛けがある。そこの対応もしっかりやろう」と選手たちに意識させ、失点してもうまく切り替え、上手いゲーム運びから勝ち越し点を奪った。

 ダメ押し点となる3点目を奪い、勝負を決めたのがDF奥田勇斗(2年=G大阪ユース)だ。FW池田翔大(3年=聖隷クリストファー高)が中へ切れ込んで出したパスを、MF三枝竜也(3年=静岡学園高)がシュート。DFが弾いたボールを拾った奥田がフリーで仕留めた。

 奥田は「カウンター気味になってたので、最後まで走りきろうと思ってゴール前に飛び込んだら、ちょうどいい形でボールが転がってきた。あとは思い切り振り抜いて決めるだけでした」と振り返る。ゴールを奪った中京大GKの福本悠(1年)はG大阪ユースの後輩。試合後には「ナイシューでした」と声をかけられたと笑顔で話した。

 ルーキーイヤーの昨シーズンはリーグ戦で全試合に出場し、新人賞にも選ばれた。しかし得点やアシストといった結果は残せていなかったため、「今年こそは」と意気込んでいた大学初得点を総理大臣杯であげた。

 松本監督は「組み立てにも入れるサイドバック」と奥田を評する。守備の対応も、もちろんサボらずしっかりやるが、攻撃で幅を使ったポジションを取ったり、真ん中へ入ってきてボランチの役割もする。チームが持つ組み立ての共通意識の中、攻撃の厚みを出す動きと、サイドハーフとのコンビネーションで仕掛けていくバランスに優れている「サッカーをよく知っている選手」だ。

 奥田も「自分の強みは、技術と判断」と話す。「外だけに張っとくのは誰でもできるので、中に入って攻撃参加して、自分も結果を残せるようなプレイヤーになりたい」という目標を持っている。G大阪ユース時代に培った技術の部分は、大学でも十分通用するという手応えがある。

 大学へ来て一番伸びたのは「総合力」と言い、「右SBだけど、前に速く攻撃して、中にも関わらないといけない。体力が他のSBより必要になってくるので、そこを意識したい」とフィジカル面での課題克服を誓う。「あれだけ上がれますから最後の仕掛けの部分やクロスの質が上がればもっともっと怖い選手になる」と松本監督も期待を寄せる。

 負けたくない相手は「自分。自分に負けないようにプレーしてます」とストイックにサッカーに取り組む奥田が、準々決勝・筑波大戦でも全力で挑み、勝利のために走る。
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