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5人制サッカー日本代表が世界3位スペイン撃破の金星! 黒田のダイレクトボレー弾を守り切り、パラ5位入賞

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5人制サッカー日本代表は5位入賞 ※写真は初戦のもの

[9.2 東京パラリンピック5位決定戦 日本1-0スペイン 青海]

 5人制サッカー(ブラインドサッカー)日本代表は2日、青海アーバンスポーツパークで開催された東京パラリンピックの5位決定戦でスペインと対戦。前半終了間際にFW黒田智成がセットプレーからダイレクトボレーでゴール。先制点を守り切り、1-0で5位入賞を決めた。

 グループリーグを1勝2敗の3位で終えた日本は、準決勝進出を逃し、5位決定戦に臨む。対戦するのは、04年アテネ大会と12年ロンドン大会で2度銅メダルを獲得しているスペイン。世界ランク3位の格上だが、同12位の日本は6月のワールドグランプリで対戦しており、1-1のドローで互角に終わっていた。

  日本は今大会4試合目にして、先発メンバーを1人変更。GK佐藤大介に代えて、GK神山昌士を起用する。フィールドプレーヤーは変わらず、DF田中章仁、MF佐々木ロベルト泉、MF川村怜、黒田が名を連ねた。

 黒田を最前線に置き、右に川村、左に佐々木を配置。底に田中を置くダイヤモンド型で攻守に動く。前半7分には黒田がゴール前にボールを運ぶが、相手GKに阻まれた。その後は守る時間が続く。同8分には自陣内でFKを与えてしまう。しかし、距離間を保った守備網でゴールを守り切った。

 攻撃は黒田が奮闘を続ける。前半10分、田中が黒田にパス。綺麗に収めると、右サイドからカットインをして、左足を振り抜く。だが、ボールにミートしなかった。

 日本は前半13分に決定機。左サイドからのサイドチェンジを黒田が受け、再び右サイドからのカットインでゴール前へ。シュートを放つが、ゴール枠外に逸れた。直後には選手交代。黒田をいったん下げ、FW園部優月が入る。2分後には再び園部が下がり、黒田が入った。

 前半18分から日本は守備に回る。相手のCKからFWセルヒオ・アマラル・ガルシアにカットインを許し、右足シュートを打たれる。鋭い弾道はゴール右隅に向かうも、GK神山が好反応ではじき返した。

 前半終了間際に日本は攻勢を強める。前半20分、ボールを収めたGK神山がゴール前にスローで縦パスを送る。黒田がしゃがみながらボールを収め、右足シュートも空振り。しかし、相手に当たり、右サイドのCKを得た。

 そして、日本に待望の先制ゴールが入る。右CKのリスタートを、佐々木のタッチから川村が浮き球でパスを出す。田中がニアサイドに囮で入ると、ボールはファーサイドに向かう。すると、待ち構えた黒田がボールの軌道を予測。右足ダイレクトでゴールのニアサイドをぶち抜き、今大会3点目となる先制点を挙げた。

 前半を1-0で折り返し、日本はGK神山に代えてGK佐藤大介を投入。後半2分には相手のロングボールからゴール前でシュートを合わせられるが、佐藤が顔面でブロック。失点のピンチを切り抜けた。

 追いかけるスぺインに対し、日本は冷静に守備から入り、攻撃に転じる。後半10分には縦パスを受けた黒田が反転から左足シュート。だが、相手GKの正面に収まった。守り切りたい日本だが、同11分に佐々木が退場処分となり、園部が投入される。最後まで相手の猛攻に耐え切った。

 6月の大会では終盤にスペインに追いつかれたが、今回は最後まで守り切る。1-0で試合を終え、初のパラリンピックを5位入賞の勝利で締めた。

(取材・文 石川祐介)
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