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待望の合流! 冨安健洋が見たオマーン戦「90分間消極的だった」

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 アーセナル移籍手続きの関係でカタールW杯アジア最終予選オマーン戦を欠場したDF冨安健洋が3日、日本代表に合流した。オマーン戦の映像を見たという冨安は「コンディションもあったと思うけど、試合の入り方から90分間消極的だったと感じた。ミスをしないようにというか、メンタル的にアグレッシブさが足りなかったのかなと思う」と敗因を見つめた。

 冨安は移籍ウインドー最終日の8月31日、2シーズンを過ごしたボローニャからアーセナルに加入。メディカルチェックのため欧州に滞在する必要があり、日本政府の要請による「3日前入国」ができず、オマーン戦の出場は叶わなかった。

 オマーン戦は内容面でも後れをとり、ゴールを奪えないまま0-1の敗戦。「正直まさかという感じではあった」。結果に驚いたという冨安だが、試合映像を見て感じた印象を率直に語った。

「雨でかなりやりづらい状況だっただろうし、ボールを奪ってつなげているはずのところを安パイに外に蹴ったり、クリアしたりすることが回数的に多かった。グラウンドの状況がどれくらい悪かったかはわからないし、言えないけど、ミスをしないようにとメンタル的に向いてしまったのかなと思う」。

 さらに「攻守の切り替えで、奪われた後に何も考えずに切り替えて即時奪回するところ、1秒くらい足が止まって、遅れて剥がされてカウンターを受けるシーンも多かった」とも指摘。「フィジカル的なものもそうだろうし、メンタル的なものもあると思うけど、いつもやっていることができていなかったのかなと思う」と振り返った。

 また4-3-1-2システムの相手に機能しなかった攻撃については、同じシステムと向き合った東京五輪のニュージーランド戦を想起したという。

「サイドバックが起点になりやすかったけど、そこをうまく使いながら攻めていくことができればもっと良かったと感じた。五輪世代ではニュージーランド戦もそうだったが、サイドバックが起点になる試合で、どううまくサイドバックに渡すかというところ、そしてどう崩していくかは相手のフォーメーションに応じて変えていく必要があると感じた」。

 そうした中、7日に控える中国戦では自身の合流を機に沈滞ムードを打破する構えだ。

 DF酒井宏樹(浦和)ら東京五輪組を終えてリーグ戦に合流していた選手が難しいコンディションを強いられていた中、冨安は移籍の関係で「休みももらったし、試合もやっていないので、疲労はない」ときっぱり。「内容が悪くても結果だけは譲らないということも最終予選では必要。そういう意味では次の中国戦はどんな内容であれ、勝ち点3を取ることが必要だと思っている」と必勝を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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