beacon

東洋大初V一歩届かず…山形内定MF横山塁強行出場も「何も出来なかった。悔しい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.5 総理大臣杯決勝 東洋大1-2法政大 味フィ西]

 全国大会初の決勝に進んでいた東洋大だが、日本一には届かなかった。前半11分に訪れたファーストチャンスをMF梅津凌岳(4年=京都橘高)が決めて先制に成功したが、前半終了間際、そして後半終了間際の失点によって逆転負け。主将DF神山京右(4年=横浜FCユース)は「早い時間に先制出来たけど、押し込まれる展開が長くなってしまった」と唇を噛んだ。

 東洋大は8月に入って部内で新型コロナウイルス感染症の陽性者が確認されたために活動を休止。大会直前の同19日に全体練習を再開させていた。だが活動休止中にコンディションを崩したMF横山塁(4年=FC東京U-18/山形内定)の復帰は遅れ、総理大臣杯3回戦翌日の9月2日にようやく全体練習に復帰していた。

 合流4日目で迎えた決勝。起用の可能性について準決勝後に井上卓也監督は「内緒にしておきます」と煙に巻いていたが、後半25分からピッチに送り込んだ。井上監督は「彼をメンバーに入れたことも監督の判断。今の現状の中では良くやってくれた」とかばったが、肩で息をする場面が見られるなど、コンディションが万全でないことは明らかだった。

 しかし横山は「出るからには100%の状態だった」と言い訳にはしない。「監督が信頼して出してくれて、25分猶予があった中で、何も出し切れなかった。結果がすべてだと思っているので、決勝に出て何も出来なかったのは悔しい」と反省すると、「仲間が連れてきてもらったのに悔しい。自分たちの目標である1部昇格は必ず決めたい」と現在関東2部で昇格圏外の5位に位置するリーグ戦、卒業までのミッションに頭を切り替えた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第45回総理大臣杯特集

TOP