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長友ハンド疑惑に識者「お咎めなしで大丈夫」…原博実氏は持論展開「日本代表にとってPKのほうが良かった」

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主審に抗議するDF長友佑都

 今月2日に行われたカタールW杯アジア最終予選の日本代表対オマーン代表戦で起きたハンド判定の取り消しについて、DAZNの判定検証番組『Jリーグジャッジリプレイ』に出演したJFA審判インストラクターの深野悦子氏が「お咎めなし(ノーハンド)で大丈夫」と最終判定を支持した。

 問題の場面は0-0で迎えた後半6分、右サイドを崩された日本はMFアブドゥラ・ファワズに鋭いクロスを上げられると、ボールがブロックを試みたDF長友佑都の左腕に直撃。主審はすぐさまホイッスルを吹き、オマーンにPKを与えた。

 だが、ここで最終予選から導入されていたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入。主審がVARの助言に従いオン・フィールド・レビューを行った結果、長友のハンドはなかったとされ、PKが取り消された。

 深野氏によると、この判定修正は正しかったという。

 番組の冒頭で「新競技規則、今年の改正うんぬんとはそこまで変わっていない。今までとあまり変わっていない」と述べ、近年相次ぐハンドの関する競技規則改正の影響ではないとしつつ、次のように経緯を語った。

「おそらくレフェリーから見ると身体と腕がくっついているとは思わなかったんだと思う。長友選手の速い反応でアディショナルに動いた(ブロッキングに加えて、ボールに腕を当てるための動きを行った)と思ったんだと思う。VARの視点からすると腕が身体がくっついていて、身体の一部という判断がなされたんじゃないかと思う」。

 判定修正の背景をそう推測した深野氏は「クロスボールだということと、腕を畳もうとする努力をしていたということ、そして相手に触ってコースが変わっているので予期せぬボールだということ」の3点をハンドなしの根拠として指摘。これに基づいて「この場面はお咎めなしで大丈夫」と断言した。

 なお、長友は奇しくも19年1月のアジア杯グループリーグ・オマーン戦でもハンド疑惑が議論となっていた。この場面は競技規則上ハンドを取られるのが適切だったが主審はホイッスルを吹かず、加えてVARの導入外試合だったためお咎めなし。同じオマーンとの対戦で2度にわたって判定に味方される形となった。

 一方、番組に出演したJリーグ副理事長の原博実氏はパナソニックスタジアム吹田でこのシーンを見ながら、「取り消されると思っていたけど、日本代表にとってはPKになったほうが良いと思っていた」という。

 その理由は日本代表の勝利を念頭に置いたもの。「(試合内容が)全然良くなかったから、このあたりりでPKを取られたほうが目が覚めて、たぶん追いついたり逆転できると思った。ジャッジリプレイをしているわれわれからすると取り消されるだろうと思ったけど、だけどPKにしてほしいと思いながら見ていた」と見解を述べた。

 その他、番組ではJ2第28節のV・ファーレン長崎対FC琉球戦、ブラウブリッツ秋田対ザスパクサツ群馬で起きた判定についても討論が行われている。

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