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10月サウジ戦で出場停止…森保Jに大きな痛手も伊東純也「チームをサポートしたい」

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決勝ゴールをアシストしたMF伊東純也(ゲンク)

[9.7 W杯アジア最終予選 日本1-0中国 ドーハ]

 自慢のスピードで専守防衛に徹してきた中国の牙城を破った。日本代表のMF伊東純也(ゲンク)は前半40分、右サイドでパスを受けると勢いをつけながら縦へと突破。一気に相手ディフェンスを振り切りながらクロスを上げ、FW大迫勇也(神戸)の決勝ゴールをアシストした。

「あそこで受けた時、いつもはカバーがいたけど、その時はシンプルに1対1だったので、スピードに乗って縦にしかけてというイメージだった」。

 前日6日の取材対応では0-1で敗れたオマーン戦を振り返り、「相手が来ている場面でもかわして仕掛けることができたなと映像を見ていて思った。空いているところにパスをしていたが、もっと貪欲に仕掛けても良かったなと思った」と悔やんでいた伊東。その反省点をこの日、見事にアシストという結果で活かしてみせた。

 また自身のボール奪取からカウンターをスタートさせた後半17分のシーンなど、爆発的なスピードは守備の局面でも脅威となった。

「守備の部分ではみんなよかったと思うし、切り替えも早かった。奪ったボールを早く前につけるところはこれからだと思うけど、全体的に守備は良かったと思う」。

 組織的な守備への手応えをそう語った28歳は攻撃面でも「サイドで受けられた時は何回かいい形を作れていたし、裏に抜けられた時も何回か合えばというのはあったので、合わせられればもっとチャンスになる」と述べ、さらなる伸びしろを見つめていた。

 森保ジャパンの発足当初はMF堂安律(PSV)の控えという立場だったが、いまや激戦の2列目で堂々の主力に君臨。チームに欠かせない存在となっている。

「初戦を落としてしまって絶対に勝たないといけないところで勝ち点3を取れたのはよかったと思う。でも攻撃の部分ではもっと質を高められたと思うし、切り替えや守備は良かったと思うので継続して、次に集まるときにみんなパフォーマンスが上がれば」。チームを俯瞰した言葉からは主力としての自覚もうかがえる。

 もっとも、オマーン戦と中国戦の2試合でイエローカードをもらったことで、10月シリーズ初戦の敵地サウジアラビア戦は出場停止。チームにとっては大きな痛手となる。それでも伊東は「しょうがない。イエローカードをもらうタイプではないけど、2試合でもらってしまった。総力戦だと思うし、誰が出ても勝たないといけない。そこはしっかりとチームをサポートしたい」と素直に受け止め、少しでも支えになっていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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