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「戦える兆しは見えてきた」金光大阪は昨年の大阪2位超えへ

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金光大阪高FW小松勇輝クワァベナはスピードを活かしてチャンスに絡んだ

[9.11 高円宮杯プリンスリーグ関西第12節 京都橘高 1-0 金光大阪高 YANAGI FIELD]

 金光大阪高は2か月ぶりの公式戦。紙一重の勝負で敗れたが、今後へ繋がる一戦となった。岩松哲也監督が「ウチはチーム全体でどう戦うかがポイント」というチームはこの日、攻守に一体感ある戦い。簡単に相手に前を向かれてピンチを招くシーンもあったが、各選手が粘り強く対応し、GK宮前壱爽(3年)の思い切りの良い飛び出しもあって1失点で切り抜けた。

 CB西岡悠(3年)とCB安原瑞歩(3年)を中心としたDFラインが京都橘高の注目FW木原励(3年)にスペースを与えず、スピードに乗る前に身体をぶつけて対応。攻撃面では俊足FW小松勇輝クワァベナ(3年)やサイドを活用した攻撃、またMF武仲勇海主将(3年)のプレースキックなどでゴール前のシーンを作り出していたものの、全体的に奪ったボールを簡単にロストしてしまい、相手の攻撃機会を増やしてしまった。

 試合終盤、木原に起点を作られてからの失点によって0-1で惜敗。岩松監督は「戦える兆しは見えてきた。ちょっと繋がないところで慌ててしまったりしているので、改善したい」とコメントした。特別なタレントがいる訳ではないことは確か。だが、昨年からのレギュラーで大黒柱の武中や宮前、小松、この日は出番がなかったものの、FWモヨルゾーロ琢磨(2年、兄はU-20日本代表候補の法政大DFモヨマルコム強志)という空中戦に優れ、「わりかし面白い」(岩松監督)という個性の持ち主も控えている。

 昨年度の選手権大阪府予選準優勝の金光大阪は練習時間の制限もある状況だが、ここからチーム力をより高めて選手権へ。武中は「(選手権は)一昨年と去年で3位、2位と来ていて、もうトップ獲るしか無いと新チームになった時から全員が口に出して言っている。そこに向けてもっと高めていかないと簡単に取れるものじゃないと思う。そこを目指してやっていったら、(現在最下位の)プリンスの結果も変わってくると思うので、もっと意識変えていかないとダメだと思います」。

 前向きなゲームだったことは間違いないが、主将は甘さが出ての敗戦を指摘。トレーニングからより意識高くチームで戦う術を磨き、より内容、結果にこだわって今年は必ず全国切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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