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STVVに加わった林大地&原大智、ベルギーの印象は?地元紙が同時インタビューで2人を紹介

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■2人の憧れは?

 ベルギー1部シントトロイデン(STVV)には今夏、J1サガン鳥栖から元U-24日本代表の林大地とスペインのアラベスから元U-20日本代表の原大智と、新たに日本人FW2人が加入。両者はともに地元紙『Het Belang van Limburg』のインタビューに応じ、ベルギーの印象などを語った。

 24歳の林は先月8日にSTVV移籍の手続きが完了した一方で、昨シーズンの後半戦はクロアチアのイストラでプレーしていた22歳の原は、完全移籍でスペインのアラベスに渡ってから同23日にSTVVへのレンタルが発表。2人は今後、残留が決まったFW鈴木優磨とともに前線のポジションを争うことになると見られる。

 自身のプレースタイルについて問われた林は、「アグレッシブなプレーと、ゴールに向かう姿勢が僕の強みだと思います」と返答。「プレースタイル的にスズキに似ていると言われたら称賛として受け止めるか?」との質問には、「そうでもないですね。称賛としては受け止めませんが、ネガティブに受け取ることもありません」と返すと、憧れている選手はアトレティコ・マドリーの「ルイス・スアレス」とも明かしている。

 一方の原は、「クロスからのフィニッシュというところでしょうか」と191センチの長身を活かしたプレーに触れつつ、「ライン裏に抜けるのも好んでいます」と返答。「ほかの選手と比較されたことはあるか?」との問いには、「以前のクラブでのあだ名は“クラウチ”でした(笑)」と告白。一方、「スラタン・イブラヒモビッチを参考にしたい」とミランのスターを手本にしていると話した。

 ベルギーのサッカーの印象を聞かれた2人だが、林は「とてもスピーディーで、攻守の切り替えが早いと感じています。日本だとアディショナルタイムに入ってからですが、ベルギーでは試合の1分目からそういう展開になっています」と返答。原も「まったくその通りだと思います。それにこっちのサッカーはとてもフィジカルです。僕はこのスタイルが好きですけどね。ただ、ヨーロッパのサッカーは日本のとは別の競技にすら思えます」とも指摘している。

■サガン鳥栖への感謝

 林はまた、日本が4位に終わった東京五輪についても聞かれると「スペインに惜敗し、準決勝で敗退しましたが……自国開催だったし、みんなと金メダルを目指していたので本当に落ち込みました。ただ、個人的にはすべてを出し切ったので、そういった部分は悔いがそれほど残っていません」と言及。また、鳥栖からの退団についてはこのように振り返っている。

「スタジアムでのあの瞬間はとても感情的になりました。感謝しかないサガン鳥栖に別れを告げるのは辛かったです。当時、プロ入りするチャンスを与えてくれたクラブなので、その恩は一生忘れることはないです」

 一方で、FC東京育ちの原は海外挑戦をスタートさせたクロアチアについて、「初めてのヨーロッパの冒険のスタート地点で、たくさんのことを学ぶことができた場所です。クロアチアでは日本とヨーロッパとの違いについて多く知りましたが、それらをSTVVでより早く溶け込むように活かせたらと思います」と語ると、自身の目標はやはりスペインでプレーすることにあることを強調した。

「ラ・リーガは世界最強のリーグの一つです。もちろん、いつかはそこで活躍できたらと思います。そのレベルでやれることをSTVVで示せるかは僕次第です。このクラブやコンペティションは成長するにあたって理想的な環境だと思います」

 また、ベルギーで最も驚きを覚えたことに関して林は「物価が高いというところですね。消費税が高いです!」と即答。原も「レストランでの食事は確かに安くありませんね。でも美味しいムール貝を食べましたが、その時は値段に十分に見合っている内容だと思いました(笑)」と現地での体験を語った。

 なお、現地時間13日に行われたジュピラー・プロ・リーグ第7節ベールスホット戦では、林は戦列復帰の鈴木とともに先発してともに73分までプレー。前半終了間際、ドリブルで相手陣内に突き進んだ林はボックス手前で倒されながらもボールを前線につなげると、MFスティーブ・デ・リッダーのシュートがゴールに突き刺さり決勝弾を演出。73分に途中出場した原は、ターゲットマンの役割を果たし、1-0の逃げ切り勝利に貢献していた。
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