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フットサルW杯日本代表、世界ランク1位スペインに大奮戦…後半逆転負けで金星逃すも16強に大きな望み

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FP逸見勝利ラファエルが一時逆転のゴール

[9.17 フットサルW杯GL第2節 日本2-4スペイン]

 フットサル日本代表は17日、リトアニアで行われているフットサルワールドカップのグループリーグ第2戦でスペイン代表と対戦し、2-4で敗れた。世界ランキング1位の相手に前半をリードして終えるという大善戦を見せたが、後半に逆転され、金星を挙げることはできなかった。

 日本は初戦のアンゴラ代表戦に8-4で勝利し、FW三浦知良(横浜FC)を擁して過去最高成績を残した2012年タイ大会のベスト16超えに向け、好スタートを切った。勝てば決勝トーナメント進出が確実となる第2戦では、過去2大会優勝で世界1位のスペイン(日本は14位)に挑んだ。

 先発はアンゴラ戦から守護神を変更し、GKピレス・イゴール、FP吉川智貴、FP清水和也、FP逸見勝利ラファエル、FPオリベイラ・アルトゥールを起用。序盤からスペインの攻撃を高い位置で牽制し、互角の戦いを繰り広げた。

 それでも前半4分、スペインは素早いパスワークから左サイドをFPアドルフォが攻め込むと、ゴールからやや離れた位置からFPボルハが右足を一閃。精度とパワーを兼ね備えたシュートが日本ゴールに突き刺さった。

 だが、選手交代でセットを変えた日本も譲らない。前半5分、FP星翔太が果敢なプレッシングでセカンドボールを獲得すると、ミドルレンジから左足を一閃。相手に当たって軌道が変わったボールがゴール右上に突き刺さり、早くも同点に追いついた。

 さらに日本は前半7分、右からのコーナーキックを吉川がファーサイドに送り込むと、逸見が左足でボレーシュート。血を這うようなボールが相手GKの股下を抜き、瞬く間に逆転に成功した。

 その後はしびれるような拮抗した展開が続く。前半10分にはFP星龍太が相手選手から顔面に攻撃を受け、レッドカードを主張して日本ベンチがチャレンジを実施。だが、今大会から導入されているビデオサポートの結果、レッドカード相当のファウルとは認められず、そのままプレーが流された。

 局面で激しいぶつかり合いが続いたこともあり、両チームともにファウルが多発。先にスペインが4つ目のファウルを記録し、ややプレスをかけにくい展開となったが、日本も反則を重ねて前半17分に5ファウル目を犯してしまう。そして終了間際、星龍太のファウルで相手に第2PKを献上。しかし、アドリのキックはイゴールが止めた。

 そのまま試合は第1ピリオドが終了。大金星を狙う日本にとっては理想的な前半となった。

 それでも後半はスペインの猛攻が日本を襲った。まずは6分、FPソラーノに右サイドを崩されてGKイゴールが引き出されると、キックフェイントからのクロスに誰も対応できず、ゴール前でFPチノが反応。ワンタッチで押し込まれ、同点となった。

 後半9分には清水のパスからFP西谷良介が強烈なシュートを狙うもGKがビッグセーブ。すると同10分、スペインはゴール右斜め前からのFKをトリック気味にアドリが出すと、ゴール前でフリーになっていたラウル・カンポスが蹴り込み、ついにスコアがひっくり返った。

 1点ビハインドとなった日本は後半12分、足裏をうまく使って左サイドを突破した逸見がカットインシュートを狙うもGKが立ちはだかる。同16分には星翔太がファウルを誘い、ゴール前の良い位置でFKを獲得。だが、アルトゥールがトリック気味に出したパスはシュートにつながらなかった。

 日本は後半18分、西谷のシュートが相手ゴールを襲うも、またしてもGKがスーパーセーブ。すると最終盤には、アルトゥールがGK役で出場するパワープレーに打って出た。ところが、パワープレー返しでFPトルラに超ロングシュートを決められ2点差となった。

 日本は残り30秒、スペインの6ファウル目で第2PKを獲得。だが、初戦4ゴールのアルトゥールのキックはGKに止められた。日本はここで後半のチャレンジ権を行使。GKが前に出過ぎていたという主張をした。それでもビデオサポートを経て、反則はなかったことが確認。正当なセーブとされた。

 試合はそのままタイムアップ。世界ランキングでトップに立つスペインに対し、歴史的な大善戦を見せたブルーノジャパンだったが、勝ち点を積み上げることはできなかった。

 日本は20日のグループリーグ第3戦でパラグアイ代表と対戦。決勝トーナメントには各グループ2位以内と、各組3位の成績上位4チームが進出するため、1勝1敗で得失点差+2の日本はベスト16入りに大きく望みを残している。

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