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[MOM3579]尚志DF入澤新大(3年)_ 攻守で活躍!アンリ、ラウルとのCB争いから「逃げたくはない」

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尚志高CB入澤新大は先制点を決めるなど攻守に活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.18 高円宮杯プリンスリーグ東北第15節 尚志高 4-0 仙台育英高 尚志高G]

 この日、尚志高はU-20日本代表候補の注目CBチェイス・アンリ(3年)が不在。代わって先発したCB入澤新大(3年=クラブ・ドラゴンズ柏出身)が攻守で活躍し、チームに勝ち点3をもたらした。

 まずは前半5分、左CKに飛び込むタイミングが遅れた入澤は、すぐにポジションを取り直してセカンドボールを狙う。「入り遅れちゃったので、(DFが)弾けなかったところを押し込もうと。良いところに来たので気持ちよく振り切りました」という一撃がゴール右を破り、先制点となった。

 プリンスリーグ初得点で自分自身も、チームも乗せることに成功した入澤は、仙台育英高のロングボールに対抗。FW佐藤遼(3年)やMF島野怜(3年)にピンチを作られそうになりながらも、食らいつく。

「元々、アンリには負けちゃうんですけれども、空中戦には自信があるので負けないようにしていたのと、日頃の課題で一歩詰めるというところがあったので、しっかりできたと思います」。今週、新型コロナウイルスのワクチン接種を行っていたこともあり、準備が万全だった訳ではない。特に入澤は前日練習のみでこの試合に臨んでいた。それでも、トレーニングからチーム全体でシュートブロックの意識付けをしてきたこともあり、入澤ら尚志DF陣は再三シュートブロック。アンリ不在の上位対決を見事無失点で終えた。

 入澤は前半28分に絶妙なフィードで3点目の起点に。サッカーノートで仲村浩二監督とやり取りしていたことを実行し、味方と相手の状況を見極めたキックで得点を演出した。指揮官も高く評価するパフォーマンスで勝利に貢献。自身のアピールにも成功した。

 尚志のCBは、アンリとDF安江海ラウル(3年)が軸。入澤は彼らを追う立場にある。「アンリだと高さと強さが目立つし、ラウルも地上戦とか本当に強くて球際のところとか意識してやっていかないといけない」と語る。ライバルは強烈。元々ボランチで高校進学後にCBへコンバートされた入澤は他のポジションでもプレー可能だが、激戦区のCBでポジションを勝ち取ることを目指している。

「高校に入ってからCBをやり始めて、ビルドアップの楽しさがここに来てから分かるようになってきたので、CBのレギュラー争いからは今のところ逃げたくはないですし、選手権までには取り戻したいと思っています。ここで下がって他のポジションに逃げていたら、今までやってきたことが無駄になってしまう。自分はここでやりたいという意志を出しながら、これからもやっていきたい」

 ライバルは世代最強CBアンリと、タフで賢い実力派CB安江。だが、入澤は「出場機会は2人に比べて少ないかもしれないですけれども、自分が出た時にしっかりとアピールして、焦らず冷静にプレーしていれば自分の良いところは出るので、気持ちは楽にいつもやっています」。攻撃面や高さの武器を持つ入澤は、この日のように焦らず自分のプレーを出し続けて彼らとの競争を制す。

(取材・文 吉田太郎)
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