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プレミアプレーオフ進出狙う仙台育英、得点ランク首位のMF島野怜主将は1点や勝ちへのこだわり指摘

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仙台育英高MF島野怜主将(右)が激しい当たりでボールを奪う

[9.18 高円宮杯プリンスリーグ東北第15節 尚志高 4-0 仙台育英高 尚志高G]

 プリンスリーグ東北で3位につける仙台育英高は、序盤にCKから連続失点するなど、首位・尚志高に0-4で敗戦。MF島野怜主将(3年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)は、「一人ひとりの1点に対する重みとか勝ちへのこだわりが足りていない」と指摘した。

 首位・尚志戦から中1日で4位・山形ユース戦。その5日後に再び山形ユースと対戦するという日程が組まれている。川崎Fスカウト部長などを歴任してきた城福敬監督も「行ってみたい」と語るプレミアリーグプレーオフ進出へ向けて重要な連戦だ。

 この日は、「攻撃の部分では自分も含めて味方同士の関係性はできていた」(島野)というように、連係面やJクラブも関心を寄せる注目FW佐藤遼(3年)と得点ランキング首位の島野の個の力も活かし、尚志を上回るシュート14本を放った。

 だが、ゴール前での精度を欠き、守備も課題に。ただし、引きずる訳にはいかない。島野は「今日できなかった部分を話し合って、改善して、明後日の試合も来週の試合も勝てるようにしたい」と意気込んだ。

 U-16日本代表候補歴を持つ島野は、昨年度の高校選手権でハットトリックを達成。進路が注目される大型ボランチは関東の強豪大学へ進学予定だ。「目標はプロに行くことではなくてプロで活躍することを目指しているので、大学に入ってしっかりと勉強と部活を両立して一人のサッカー選手としても、人間としても成長していきたい」と語る。

 仙台育英では1年時からレギュラーを任され、今年は主将を務めてきただけに、チームに何かを残したいという思いは強い。「高校生活で公式戦ができることも限られてきたので、個人としても結果を残してチームの勝利に貢献していきたい」。今年の世代は島野と佐藤をはじめ、MF明石海月(3年)、CB大塚俊輝(3年)、MF松本銀士(3年)と1年時から全国舞台を経験した選手がいる。また1年時に全国ルーキーリーグ交流大会で3位に入っている期待の世代は今年、全国制覇を本気で目指してきた。それに近づくために、主将は必ず自分が貢献するという覚悟だ。

 今夏のインターハイは初戦で同大会3位の静岡学園高と対戦し、1-3で敗戦。全国には自分よりも上手い選手や強い選手がまだまだいることを再確認したが、一方で自身の成長を実感している部分もある。

「少しずつ守備の部分でもボールを奪う回数など増えてきていると思いますし、球際の部分は自分の強みにしないといけない。ボールを獲り切るところももっと積極的に守備をして、カウンターで(佐藤)遼だったりFWとの係わりで自分でも決めたり、味方に獲らせたいと思います」。チームとしてもより最後の局面での質を上げたり、身体を張って戦えるように変えること。プリンスリーグの勝利で弾みをつけて選手権へ向かう。

(取材・文 吉田太郎)
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