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熊本ユースからトップ昇格のMF谷山湧人。勝利のために、“何かを起こす”選手へ

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ロアッソ熊本ユースからトップチームへ昇格するMF谷山湧人

[9.23 高円宮杯プリンスリーグ九州第5節 熊本ユース 2-3 日章学園高]

「自分がボールを持ったら何か絶対に起きる選手になりたいですし、常に相手が怖いと思うような選手になっていきたいと思っています」。ロアッソ熊本ユースからトップチームへの昇格が内定しているMF谷山湧人(3年=UKI-C.FC U-15出身)が、目指している選手像について語った。

 谷山の特長はキープ力や長短のキック精度の高さ。1年時からトップチームの練習にも参加してきた。熊本ユースの中山貴夫監督も、谷山の技術力の高さやトップチームの選手相手に1対1で対抗していた部分について評価する。その上で「もう少し決定的な仕事ができるように。チーム全体が、『コイツがいれば大丈夫だ』という力強さみたいなところが出てくると良い」と期待。この日はプレースキックでアシストしたが、本人は白星をもたらせなかったことを悔しがっていた。

 谷山は夏のクラブユース選手権予選で負傷して1か月間以上離脱。中盤の底の位置を主戦場とするゲームメーカーは復帰後、将来のために4-3-3の左FWとしてプレーしている。中山監督は1対1の攻防でDFを剥がしてゴールを向かう強さも加えて、トップチームに送り出したい考えだ。

 谷山は相手DFにユニフォームを引っ張られながらも強引に前進していたほか、課題の守備面で運動量を増やし、ボールを奪い取ろうとしていた。「プレスバックはチームがやるべきことなので、そこは徹底しながら、攻撃でももっとアグレッシブにやっていきたいと思っています」。この日はハードワークしていた一方、結果が残せなかったことを反省し、改善することを誓っていた。

「チームの3トップの位置の一人なので、やっぱり自分たちが仕事をして点を決めなきゃいけないなと責任も感じていますし、自分たち3枚が点を取っていくことにこだわって、やっていきたいと思っています」

 トップチーム昇格が内定し、覚悟は固まった。「試合に出て結果を残したいですし、そのために今はそこを見据えて準備していきたい」。ユースチームからの昇格組はサポーターからの大きな期待を理解。トップチームの勝利に一日でも早く貢献することを目指している。

「自分はキックが武器なので、自分のキックでチャンスを演出したり、ゴールを決めたりというところをサポーターの皆さんには見て欲しいです。1年目から当然試合に出続けるということが選手としての価値も上がっていくと思うので、1年目からスタメンで出続ける、その中で結果を残せたら良いと思っています」。現在、ユースチームからの昇格が内定しているのは谷山一人。同期の仲間たちの思いも背負ってトップチームで戦い、勝利のために“何か”を起こす。
 
(取材・文 吉田太郎)
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