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06ジャパンの“デュエルキング”でチームリーダー。DF松本遥翔は「球際では負けない」

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年上相手でも球際の強さを発揮していたU-15日本代表候補CB松本遥翔(JFAアカデミー福島U-15WEST)

[9.28 練習試合 U-15日本代表候補 2-3 鹿島ユース Jヴィレッジ]

 練習試合1本目、U-15日本代表候補は高校1、2年生中心の鹿島ユースの出足良さと球際の強さに苦戦する選手が多かった。前日の2部練習の疲労が残っていたとは言え、ボールを握られ、ズルズルと押し込まれる展開に。立ち上がりに失点し、なかなか流れを変えることができなかった。

 その劣勢の中、年上相手に渡り合っていたのが、キャプテンマークを巻いたCB松本遥翔(JFAアカデミー福島U-15WEST)だ。廣山望監督から「守備をこだわれ」と言葉を受けたこともあり、松本は身を持って守備の部分から立て直していく。

「アントラーズは裏を狙ってくるチームで、そこを狙いつつも足元で受けるシーンも多かったので、足元のところで奪えば攻撃にも繋がるのかなと思って考えながら、CBの相方の青井(優太朗)と話ながら上手くディフェンスをしていました」

 最終ラインから思い切って前に出て、ガツッと身体を当ててボールを奪い、そのまま前進していたほか、ゴール前のしぶとく身体を張った守備でチームを活性化。そして、右SBとして出場した2本目にも球際の攻防で存在感を放ち、相手2選手をねじ伏せるように突破し、決定的なラストパスを通すシーンもあった。

 球際の攻防には絶対の自信を持っている。「自分はフィジカル面でも絶対に負けないという自信があります。(DFとして球際で)絶対に負けないという気持ちと、あとは読みとかを意識しながらやってきましたね。しっかりと当たり負けしないという身体づくりはしてきたので、(年上相手でも)負けないところは良かったかなと思います」。U-16日本代表候補にも選出されている06年生まれ世代の“デュエルキング“は、その強さを活かし、攻撃参加できるDFとしてより成長していくことを目指している。

 埼玉県の江南南サッカー少年団からJFAアカデミー福島へ進んで寮生活。高校進学時の選択肢を広げることを考えて進んだJFAアカデミー福島で、アタッカーからディフェンシブなポジションへ転向した。そして「攻撃もできる、守備もできる」選手へ進化。ここからA代表のDF吉田麻也やDF冨安健洋に近づくために何をすればよいのか考えながら自分を磨いていく考えだ。

 2年後のU-17ワールドカップをステップに、五輪、ワールドカップ出場へ。現在、U-15世代を引っ張る決意を持って臨んでいる松本は、「(数年後には)A代表に入ってキャプテンやるくらいのキャプテンシーを持って、身体を張って、点を決めさせないよう選手になっていたい。守備だけど攻撃に参加する、点も決めるということも狙っていきたい」。誰にも負けない武器とリーダーシップを身に着け、世界と戦う。

(取材・文 吉田太郎)

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