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10番MF中川晟は90分間ミスなく、良いプレーを続けて“富一のモドリッチ”へ

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富山一高の10番MF中川晟がミドルシュートにチャレンジ

[10.2 高円宮杯プリンスリーグ北信越第17節 富山一高 1-1 富山U-18 富山一高G]

 富山一高の10番は1年時にインターハイ準優勝、2年時には先発として選手権8強を経験している。「全国の強豪とやっている。だいぶプラスです」。今年は最終学年。MF中川晟(3年=スクエア富山出身)はチームをプレーで引っ張るという覚悟を持って1年を過ごしている。

「攻撃のチャンスメークやアイディアが自分の武器だと思います」と自己分析するように、スルーパスで決定機を演出したり、周囲との連係でゴール前に入っていくプレーが持ち味だ。幼い頃からMFルカ・モドリッチ(レアル・マドリー)に憧れ、アウトサイドキックのパスを多用。独特の間とチームトップレベルのテクニックでチャンスメークしている。
 
 この日は1タッチパスで周囲を活かしたり、ゴール前に潜り込んでミドルシュートにチャレンジしたりするシーンもあった。またセットプレーで惜しい場面を演出していたが、本人は不満げ。怪我を抱えていることもあって思うようなプレーができないまま勝負どころで交代となり、悔しがっていた。

 今年はプリンスリーグ北信越でチームトップの3得点。セットプレーでのアシストも記録している。チームの中心選手として奮闘しているが、本人は満足していない。「90分通して全部でミス少なく良いプレーをし続ける中でゴールやアシストが出てくると思うので、もっと90分通して最初から最後まで良いプレーをすること。それをしたい」。まだまだ試合によってプレーにバラつきが出てしまっている状況。良いプレーをする時間をより伸ばしてチームの勝利に貢献する。

 今年のチームと昨年、一昨年のチームを比べると、「総合的にまだ全然だと思います」と厳しい。一方で「それぞれ良いところがある。それをもっと試合の中で上手く出せると思う」。その力を引き出し、全員で上へ。選手権の目標について、中川は「チームとしてはインターハイの富山県大会で負けているので、そこで絶対に優勝して全国に行くというのと、個人としては90分通して自分が良いプレーをして、チャンスメークに絡んで行けたら良い」。先輩たちに経験させてもらった全国での経験。エースが理想のプレーを続けて同級生や後輩たちととも富山制覇し、全国で1試合でも多く戦う。

(取材・文 吉田太郎)
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