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アーセナルで定位置獲得も…冨安の“自己分析”「絶対に通用するという感覚はない」

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日本代表のDF冨安健洋(アーセナル)

 日本代表のDF冨安健洋(アーセナル)が4日、カタールW杯アジア最終予選に向けた合宿初日のオンライン取材に応じ、初のプレミアリーグ挑戦での心境を語った。

 冨安は今夏の移籍期間最終日の8月31日、ボローニャからアーセナルに電撃加入。移籍直後から4試合連続で先発出場すると、ドリブル阻止や空中戦勝率で目覚ましいスタッツを記録し、移籍当時3連敗中の最下位で苦境に陥っていたクラブを3勝1分のV字回復に導いた。

 低迷していたチームに加わるにあたって、冨安は「自分のことに集中する」ことを心に刻んでいたという。

「正直、最初の3試合は僕がいなかったので、雰囲気や状況はわからないけど、まずはチームどうこうよりは新加入選手として入ったので、自分の価値をチームメート、サポーター、クラブの人間に証明しないといけない状況だった。僕を取り巻く環境もあるけど、まずは自分のことに集中してプレーすることを意識していた。もちろんチームの戦術は練習で自分の中にすり込んでいくけど、ゲームでは頭をクリアして、たくさんのことを考えすぎず自然にプレーできる状況をつくることが大事だと思う」。

 そうした結果、チーム首脳陣からの信頼を獲得することができ、ここまで着実に出場機会を重ねてきた。またトッテナムを3-1で破ったノースロンドンダービーでは、ファンが選ぶプレーヤー・オブ・ザ・マッチにも選出され、サポーターからの評価も高まっているようだ。

 それでも冨安は現在のパフォーマンスを「まだまだだと思っている」という。プレミアリーグで「通用した部分」を問われた22歳は次のように語った。

「ここが絶対に通用するという感覚はない。1試合1試合やっていく中で課題を感じて成長につなげていく必要がある。まだ4試合やっただけで、ここが通用する、ここが自分の武器だという感覚はない」。

 その上で冨安は「サッカーをしている以上は完全体はないし、まだまだ上があるわけで、何かしらやることがあるので、そういう意味ではまだまだだと思っている」と強調。「やっぱり自分の価値を証明し続けないといけないので、そういう意味ではまだまだ改善していく必要があるし、継続していく必要がある」とさらなる向上心をのぞかせた。

(取材・文 竹内達也)
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