beacon

昌平のとにかく速いSB本間温士、武器を誰にも負けないレベルへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

昌平高のU-18日本代表候補右SB本間温士が中央へ切れ込む

[10.3 高円宮杯プリンスリーグ関東第14節 昌平高 0-3 前橋育英高 昌平高G]

 とにかく、速い。誰が見ても、「スピードある」ことが伝わるような選手だ。昌平高のU-18日本代表候補DF本間温士(3年=FC LAVIDA出身)は、50m走5秒8の高速右SB。藤島崇之監督も「本間温士の速さは尋常ではないです」と説明するように、試合では瞬く間に右タッチライン際を駆け抜け、クロスまで持ち込んでしまう。この日は、並走するDFが何とかファウルで止めるようなシーンもあった。

 前半38分には右サイドでのスプリント、折り返しでMF篠田翼(2年)の決定機を演出。その後もファーストDFを剥がして一気に前進しようとするシーンがあった。間違いなく、前橋育英高の驚異になっていた背番号2。だが、本人は「結構行けるという自信がある」という仕掛けの回数を増やせなかったこと、体力面もまだまだ足りないことを反省していた。

 この日、昌平は多くのチャンスを作りながら無得点。本間は深く切れ込んでからのマイナスのパスや、GKとDFの間へ上げるクロスの質を高めること、また味方と共有して合わせ切ることを誓う。

 昨年度、同じピッチ上でMF須藤直輝(現鹿島)、MF柴圭汰(現福島)らJ内定4選手の姿を見ているDFは「今年は自分がそれくらいの存在にならないといけない」とシーズンをスタート。昌平は好調な序盤から、現在はなかなか結果が出ていないだけに、本間は選手をまとめることと、チームにとって大きな存在になることを求めていく。

 今年はU-18日本代表候補に初選出。世代トップレベルの選手たちとプレーし、「ドリブルが上手いとか、パスが上手いとか誰にも負けない特長を持っているなと思ったので、自分は、スピードは誰にも負けない、それは求めていこうと思いました」と意気込んでいる。

 また同合宿では鹿島、シャルケ(ドイツ)、そして日本代表の右SBとして活躍した内田篤人ロールモデルコーチから学ぶ機会を得た。「止める・蹴るが凄く上手くて、クロスも上手くて参考になりました。内田さんは試合中にもこうした方が良いとか言ってくれたり、クロスの自主練とかやってくれました。トラップが全てだと言っていたので、それは意識するようになりました」。本人は昌平の試合に出ている選手の中で「一番下手」と自覚。だからこそ、コツコツと技術を磨き、武器をより活かそうとしている。

「その強みで生きていこうと思っているので、『本間選手は一言でスピードがある選手』と誰が見ても思われるような選手になりたい」。すでに複数のJ1クラブとJ2クラブにも練習参加。評価を絶対的なものにするためにも、どの試合でもスピードを発揮し、違いを見せ続ける。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2021
●高円宮杯プリンスリーグ2021特集

TOP