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スペシャルな左足で復活アシストを決めた浦和DF山中「攻撃で違いを出すことを…」

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スライディングタックルを敢行する浦和レッズDF山中亮輔

[10.6 ルヴァン杯準決勝第1戦 浦和 1-1 C大阪 埼玉]

 バックスタンド上部にエンブレムなどの巨大なビジュアルが施された埼玉スタジアムで、背番号6の左足が火を吹いた。何度見ても特別な輝きを放つ左クロス。負傷退場した7月7日の天皇杯・相模原戦以来3カ月ぶりの公式戦出場となった浦和レッズDF山中亮輔が、先制点のおぜん立てをしたのは、試合開始早々の前半12分だった。

 DFアレクサンダー・ショルツのパスを左サイドで受け、ゴール中央へ素早くセンタリング。相手DFの間を縫って裏へ抜け出たFWキャスパー・ユンカーが、利き足と逆の右足でうまく合わせた。

 後半21分に追いつかれて1-1で“前半”の90分を終えたため、笑顔を見せるまではいかなかった山中だが、「長い間、離脱してしまい、難しい時間も過ごしたので、ようやくピッチに戻ってこられて幸せな時間だった」と語る表情には安堵感と素直な喜びが漂っていた。

 それにしても見事なクロスだった。「キャスパーが2人のセンターバックの間に位置取ってくれていたので、1枚目のセンターバックの頭越しを狙った。イメージ通りのアシスト。自分の頭で思い描いていたボールを蹴ることができた」。

 久々の出番とあって立ち上がりはボールコントロールが定まらない場面もあったが、すぐに修正してクオリティーの高いキックを見せた。惜しむらくは追加点を奪えなかったこと。後半も山中の好クロスからチャンスが生まれかけたが中と合わなかった。

 後半15分で退いた後に1-1とされたのも痛恨だが、このスコアは川崎Fと戦った準々決勝の第1戦とまったく同じだ。1戦目にアウェーゴールを許したことで点を取ることが必須となる第2戦は、より攻撃的に行くことが予想され、再び山中に出番が巡ってくる可能性は高い。

「攻撃で違いを出すことを求められていると思うし、そこに自信を持っている。こうして一つひとつ数字を積み上げていき、他の選手と違う部分を出していければいい」

 そう言いながら、10日に敵地で行われる第2戦に思いを馳せた。

(取材・文 矢内由美子)
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