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岡山内定の明秀日立GK谷口璃成、今度こそ決勝戦で「勝たせて」全国へ

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岡山内定GK谷口璃成明秀日立高を選手権へ導く

 ファジアーノ岡山入りを決めた明秀日立高(茨城)GK谷口璃成(3年=高松市立勝部中出身)の次の目標は全国大会出場だ。1年時の選手権登録メンバーに入っていた谷口は昨年からチームのゴールを守ってきたが、1年前の選手権予選決勝、今年のインターハイ予選決勝といずれも延長戦の末、“宿敵”鹿島学園高に敗れている。

 いずれの決勝も延長戦で相手にファインゴールを決められての敗戦。特に4か月前の戦いで谷口はファインセーブを見せるなど奮闘したが、4点を奪われて全国行きを阻まれている。その悔しさは忘れていない。

「明秀日立が決勝で4失点するのは自分にとってありえないことだなと感じていて、そこの責任は自分でも感じています。前は3点取ってくれたのに4失点したのは不甲斐ない気持ちがあるんですけれども、それをバネにして今頑張っているので優勝できるようにしたい。失点しなければ負けないので、自分でもちゃんと頭の中で整理してもう失点しないという気持ちでいます」。

 周囲からは岡山内定選手として見られる“最後の選手権”。Jリーグへ進む選手としての責任感、プライドを持って戦う。Jクラブへの練習参加を経験し、シュートをより速く予測し、止める力もついてきた。岡山の吉田宗弘GKコーチから指摘された課題にも意識して練習、試合に臨む。

「(吉田GKコーチから)『予測のところは、もっとできないといけない』と。今までだったら漠然とシュート打たれるなという感じだったんですけれども。それが『コイツかわしてどこにシュート打つなとか、もしかわして伸びたら自分が行けるかなとかそういう細かいところまで予測するようにやれ』とアドバイスしてもらいました」。その言葉を忘れずに戦い、ここぞの場面で自分が止める。

「選手権の目標は自分たちが入学した時から全国制覇です。まだ明秀の最高はベスト8。今年は(青森)山田が強いとかあるんですけれども、そういうところに勝っていかないと自分たちが目標にしていることは達成できないと思っているので、優勝候補とか強いと思われるところを自分たちが食って倒していきたい」。茨城県予選では全国切符を懸けた決勝戦を含め、今度こそ自分が「勝たせて」まずは第1関門を突破する。

(取材・文 吉田太郎)
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