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徳島内定の京産大GK田中颯が入団会見、強化部長も太鼓判「チーム編成上で必要な特徴に合致した」

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白井淳監督(左)、GK田中颯(中央)、谷池洋平強化部長

 10月7日、京都産業大GK田中颯(4年=東京Vユース)の徳島ヴォルティス入団会見が行われた。会見には、京産大の古井裕之総監督、白井淳監督、徳島の谷池洋平強化部長が出席。田中は「1年目から試合に出るつもり。その自信をもって、徳島へ行くことを選ばせていただいた。目標はJ1で一番優れたGKになることです。」と高い目標と意気込みを語った。

 大学1年から試合に出ていた田中の歩みを見てきた谷池強化部長は「成長を見守る中で、チームの編成上の必要な選手と田中選手の特徴が合致した。自分たちがボールをもって主導権を握るというサッカーを目指す中で、田中選手の足元の技術や、ビルドアップ、キックの能力が優れている点がポイントでした」と話す。6月に練習参加した際には、「ずっとチームの一員としてやっているかのような、後ろからの声やDFラインへの指示も含めて、非常に素晴らしい振る舞いをしてくれた」と強化部のみならず、現場のスタッフからも高い評価を得て、獲得のオファーを勝ち取った。

 自らもJリーグでプレーし、大宮や新潟でGKコーチとして指導してきた白井監督は「素材としていいものを持っている。細かい指導よりも、チームを勝たせるGKになれるよう考えさせる指導をしてきた。そういうところも含めて、考えながら成長していったのが大きい。サッカーに対しては純粋まじめだし、GKに必要なこだわりももちながら、柔軟性もある」と評価する。

「徳島はポヤトス監督になり、攻撃的なサッカーをしている。新しいものに対して選手全員がチャレンジしている。練習参加したときも、若い選手多く活気があり、その中で試合に対するモチベーションや、戦い方、細かい戦術がはっきりしていて、自分のスタイルに合っていると感じた。自分の良さを出しながら貢献したい」と田中も高い意欲を見せる。

 先に徳島への入団を決めていたびわこ成蹊スポーツ大森昂大(4年=創造学園高)とは、関西選抜でも一緒にプレーし、プライベートでも連絡を取り合う。「同じモチベーションで取り組んでいる」という森とは、「自分たちふたりが、来年以降プレーで示して、関西で支えてくれた人や、連盟のひとたち、リーグのいろいろなチームのところに、見える形で恩返ししたい」と成長を支えてくれた人への思いを話しているという。

「ピッチに立って活躍できるかと言われると、まだまだ足りないところは多い。ここで強くなって、足りないものを補いながらチームに貢献していきたい」と謙虚に成長への思いも口にする田中の真摯な姿勢が伝わる会見となった。

(取材・文 蟹江恭代 写真提供・京都産業大)

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