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明秀日立高初の高卒Jリーガー、岡山内定の谷口璃成が入団会見で感謝と意欲

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ファジアーノ岡山内定の明秀日立高GK谷口璃成が会見で笑顔

 過去6大会中4度の選手権に出場するなど全国常連校になりつつある明秀日立高(茨城)から、同校として2人目、高卒では初となるJリーガーが誕生した。10月8日、GK谷口璃成(3年)のファジアーノ岡山来季新加入が発表され、茨城県日立市の同校で入団内定会見を実施。岡山の鈴木徳彦代表取締役ゼネラルマネージャー、明秀日立の萬場努監督らと登壇した谷口は、新たなステージでの飛躍を誓った。

「プロの世界に入れば、今より多くの壁が待っています。その時は初心を思い出し、様々なことを吸収しながら成長して、素晴らしい選手になりたい」

 194mの高さが特徴の谷口は、1年生から高校サッカー選手権でメンバー入りを果たし、翌シーズンからはレギュラーに定着。同年冬の選手権は出場権を獲得できなかったが、Jクラブから注目を集めるGKへと成長を遂げてプロ入りを勝ち取った。

 会見では萬場監督も谷口の将来性に太鼓判を押し、さらなる飛躍に期待する。「本校初の高卒Jリーガーとして、活躍してくれることを期待しています。身体も含めて、まだ大人になりきれていませんが、(成長を遂げて)23歳ぐらいになった時の可能性は非常に楽しみ」。新型コロナウイルス感染症予防対策を施して実施された会見には、地元メディアなどが出席した他、同校の教職員たちも見学。初の高卒Jリーガーへの期待が感じられた。

 鈴木GMとともに会見に同席した岡山の中島健太強化担当も、谷口に大きな可能性を感じている一人。昨夏頃から何度も練習や試合に足を運び、2度の練習参加を経て獲得を決めたという。

「去年の(4月から6月頃に)新型コロナウイルスの影響で活動自粛していた期間に、スカウト同士で情報を交換した際に明秀日立に大きなGKがいることを知りました。そこから練習を見させてもらったのですが、(身長が)194cmと聞いていたので、『少しもっさりして、動きが遅い選手なのかな』というイメージをしていたんです。でも、しっかり動けている印象があり、その後も萬場監督や大塚義典GKコーチと連絡を取り合いながら、継続して追い掛けていました。彼の特徴は高校年代の選手と比べ、サイズがあって存在感もある。また、ビルドアップにも積極的に関われますし、守備でもハイボールの処理を中心にしっかりゴールを守れます。そうしたプレーを可能にするスムーズな動きも含め、良い選手だなと感じました。将来的には、谷口君が夢であるプレミアリーグでのプレーと日本代表入りを実現してもらいたい。そのためにも岡山で守護神として活躍してほしいですね」

 すぐに活躍できるほどプロの世界は甘くないが、本人も新たな挑戦に胸を躍らせている。

「目標はプレミアリーグでプレーし、日本代表にも入って多くの人に元気を与えること。簡単ではないのは分かっていますが、地に足をつけて成長していきたい。自分がここまで来られたのは近くで見守ってくれた家族、私に関わってくれた指導者とチームメイトの支えがあったから。お世話になった方々に1日でも早く恩返しをし、ピッチの上で感謝を伝えられるような選手になりたい」

 岡山入りが決まり、これから始まる高校サッカー選手権でどんなプレーを見せるのか。プロの世界で戦うべき選手であることを証明すべく、谷口は最後の冬に挑む。

(取材・文 松尾祐希)
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